越前中央、獅子渡と、男大迹王などゆかり七清水・七岩
國中神社 福井県越前市中津山町1-23
[住所]福井県越前市中津山町1-23
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國中神社(くになかじんじゃ)は、福井県越前市中津山町にある神社。北陸本線の鯖江駅の南東約7キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「国中神社二座(越前国・今立郡)」に比定される式内社(小社)のうちの一座。近代社格では郷社。

創祀年代は不詳。越前国の中央に位置し、国中の社号はそこから。越の国魂の神を祀る。国内神名帳には従一位国中大明神とある。

往昔より国司・郡宰が信仰し、神地を寄付し、社領70町あまり、当郡第一の社とされた。もとは当社の北西にある三里山の山上に二座が鎮座していた。

七堂伽藍を具備し、奉仕の社僧も多かった。当社付近には字三十八社という地域が残り、、これはもとの当社拝殿の位置だったという。

字名通り、摂末社と称する堂社38があり、正面大門は北中津山村の中央を貫き、一直線の大路は庄境に達した。往古より上宮外宮と呼ばれており、当社が上宮だった。

川島、新堂、落井、松成、赤坂、両庄境、山室、野岡、両中津山という中山郷10ヶ村を氏子とし、別当は宗匠院が務めた。

しかし、南北朝時代初期の延元(1336年-1340年)、安土桃山時代の天正年間(1573年-1593年)の兵火で衰微した。

現在は、二つの神社に分かれており、もう一つは国中町に鎮座する。いずれも旧南北中津山村に位置している。中津山とは、「中ツ山」。やはり中央である。

明治12年(1879年)11月、村社に列し、明治14年(1881年)3月には郷社に昇格した。御祭神は、越國霊彦神・越國霊姫神。

明治40年(1907年)8月、境内社の松葉神社(松葉大神)、神明神社(天照皇大神)を合祀した。明治44年(1911年)8月、神饌幣帛料供進社に指定された。

例祭は10月5日。特殊神事として、獅子渡の神事がある。当社には獅子頭が二頭あり、往昔、本村を流れる鞍谷川の、俗称牡丹田と称するところがある。

そこに、直径3尺ほどの竹の輪に十字形を結びつけ、小さないかだ型を作り、その上に安置し、流れてきたものを村民が発見した。

そこで、若者らが裸体となって川の中に入り、拾い上げ、村民一同が松明を点じてこれを護衛し、当社に奉納したるものと伝わる。

毎年旧暦8月6日、村の若者らは斎戒沐浴し、この獅子頭を冠し、悪魔祓いと称して、氏子を巡回する。

6日は南中津山、7日は新堂、8日は赤坂、9日は庄境と、各村に一昼夜留まり、10日に当社に奉還する。現在は10月1日から4日まで行っている。

字鴨谷の山腹の男大迹王(第26代継体天皇)ゆかりの稚児の池、字鳥居無場の瓜割清水、字的場の休息清水、字大門の御前清水、字向山の待合清水、阿弥陀ヶ池、洗足の瀧という七清水がある。

また、中山岳の上に男大迹王ゆかりの御前岩、土岐伊予守ゆかりの割岩、寺谷の獅子岩・馬乗岩・銚子岩・鐘岩という七岩がある。

【ご利益】
厄災除け、地域安全、家内安全、開運招福
國中神社 福井県越前市中津山町
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