奈良時代の資料に記載、万葉舞台とも、江戸時代には白山社
荊波神社 富山県砺波市池原601
[住所]富山県砺波市池原601
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荊波神社(うばらじんじゃ)は、富山県砺波市池原にある神社。城端線の油田駅の東約7.5キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「荊波神社(越中国・砺波郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。式内社「荊波神社」は、奈良時代の天平宝宇3年(759年)に描かれた越中国礪波郡石栗村官施入田地図に「荊波神 一段 七十二歩」と記載されている。

また、越中守として越中国に赴任した大伴家持の和歌で、『万葉集』に収録されている「荊波の里に宿借り春雨に隠り障むと妹に告げつや」の舞台だった可能性がある。

現在の当社境内にはその歌碑がある。当初は池原字宮ノ谷に鎮座していたと推定され、時期は不明だが、いずれかの時期に現在地に遷座したという。

その後、菊理姫命を合祀したことから、江戸時代には白山社と称し、明治時代になり、現社号に復して村社に列した。

主祭神は日子刺肩別命。ただし、明治時代の明細帳では、日子刺肩別命の記載はないという。伊弉諾尊伊弉冉尊・菊理姫命を配祀する。例祭は10月26日で例大祭。

拝殿は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行2間、梁間2間、正面1間向拝付き。境内には他に、神馬像や境内社一宇がある。

なお、式内社「荊波神社」の論社は他に、南砺市高岡市の当社および式内同名神社、南砺市桐木の神明宮、谷の大森神社とその後継の井波の八幡宮、小矢部市の臼谷の八幡宮、矢波の巖谷門神社がある。

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荊波神社 富山県砺波市池原
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