出雲神、北の女神に対する男神、全国ほぼ唯一ヒメハルゼミの生息地
[住所]岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲名礼848
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花長下神社(はなながしもじんじゃ)は、岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲名礼にある神社。樽見鉄道線の木知原駅の西約6キロにある花長上神社の南、約3キロ。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「花長下神社(美濃国・大野郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。
創祀年代は不詳。御祭神は赤衾伊農意保須美比古佐和氣能命。『出雲国風土記』に登場する神だが、詳細は不詳。
『出雲国風土記』秋鹿郡伊農郷の由来に、出雲の郡伊農の郷に鎮座する、赤衾伊農意保須美比古佐和気能命の后である天甕津日女の命が、国内を巡行した時のこと。
天甕津日女は、その地で「ああわが夫よ、伊農よ」と言ったという。また、出雲郡伊努郷の由来に下記の通りある。
当社が男神、花長上神社が女神であり、夫婦神の説もある。また、9月7日の祭礼は、当社と花長上神社が交互に行なっている。
『式内社調査報告』では、当地と出雲の関係について、秋鹿と花鹿、伊農と大野、また御祭神名の意保と大野の大との関連を指摘している。
『出雲国風土記』楯縫郡の条に、「阿遅須枳高日子命の后の天御梶日女命」との表記もあり、迦毛の大御神の阿遅須枳高日子命を祀っているとも考えられている。
つまり、大野郡の初期開拓者が鴨氏など出雲系の人々であったことを示している、という。花長上神社は、愛知県一宮市にある阿豆良神社との関連も指摘される。
そこでは、『古事記』にも記載される、第11代垂仁天皇の皇子品津別皇子がしゃべれるようになる説話との関連も見いだせる。
品津別皇子を救ったのは、『古事記』においても出雲の神だった。どちらにしろ、当地一帯と、出雲の深い関係をうかがわせる。
なお、当社名の読み方について、「はなかしもじんじゃ」「はなしもしんじゃ」という説もある。
境内は国の天然記念物に指定されているヒメハルゼミの生息地である。全国でもほとんど当社でしか生息していないセミ。
体長30ミリ、細長く小さなセミで、一見してアブに似ている。一匹では鳴かず、60匹から100匹で合唱するのが特徴。そのため、別名はツレセミ。
このセミはかしの木の根を伝い土中2メートルほどのところに幼虫として6年間を過ごし、7年目に地上に成虫として姿を現わす。
かしの葉の裏に止まり、保護色を利用して外敵から身を守り、1週間の生命を燃やす。なぜ当社境内しか生息しないのか、その理由は不明。
【ご利益】
リフレッシュ、病気平癒、一族・子孫繁栄、事業成功

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花長下神社(はなながしもじんじゃ)は、岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲名礼にある神社。樽見鉄道線の木知原駅の西約6キロにある花長上神社の南、約3キロ。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「花長下神社(美濃国・大野郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。
創祀年代は不詳。御祭神は赤衾伊農意保須美比古佐和氣能命。『出雲国風土記』に登場する神だが、詳細は不詳。
『出雲国風土記』秋鹿郡伊農郷の由来に、出雲の郡伊農の郷に鎮座する、赤衾伊農意保須美比古佐和気能命の后である天甕津日女の命が、国内を巡行した時のこと。
天甕津日女は、その地で「ああわが夫よ、伊農よ」と言ったという。また、出雲郡伊努郷の由来に下記の通りある。
国引きをした意美豆努の命の御子、赤衾伊努意保須美比古佐倭気能命の社が、郷の中に鎮座しておられるつまり、現在の島根県出雲市の伊努神社。この天甕津日女を祀るのが当社と対になっている花長上神社である。
当社が男神、花長上神社が女神であり、夫婦神の説もある。また、9月7日の祭礼は、当社と花長上神社が交互に行なっている。
『式内社調査報告』では、当地と出雲の関係について、秋鹿と花鹿、伊農と大野、また御祭神名の意保と大野の大との関連を指摘している。
『出雲国風土記』楯縫郡の条に、「阿遅須枳高日子命の后の天御梶日女命」との表記もあり、迦毛の大御神の阿遅須枳高日子命を祀っているとも考えられている。
つまり、大野郡の初期開拓者が鴨氏など出雲系の人々であったことを示している、という。花長上神社は、愛知県一宮市にある阿豆良神社との関連も指摘される。
そこでは、『古事記』にも記載される、第11代垂仁天皇の皇子品津別皇子がしゃべれるようになる説話との関連も見いだせる。
品津別皇子を救ったのは、『古事記』においても出雲の神だった。どちらにしろ、当地一帯と、出雲の深い関係をうかがわせる。
なお、当社名の読み方について、「はなかしもじんじゃ」「はなしもしんじゃ」という説もある。
境内は国の天然記念物に指定されているヒメハルゼミの生息地である。全国でもほとんど当社でしか生息していないセミ。
体長30ミリ、細長く小さなセミで、一見してアブに似ている。一匹では鳴かず、60匹から100匹で合唱するのが特徴。そのため、別名はツレセミ。
このセミはかしの木の根を伝い土中2メートルほどのところに幼虫として6年間を過ごし、7年目に地上に成虫として姿を現わす。
かしの葉の裏に止まり、保護色を利用して外敵から身を守り、1週間の生命を燃やす。なぜ当社境内しか生息しないのか、その理由は不明。
【ご利益】
リフレッシュ、病気平癒、一族・子孫繁栄、事業成功

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