もとは式内・坂本神社、中世の木造神像・狛犬、ヒトツバタゴの木
[住所]岐阜県中津川市千旦林642
[電話]0573-68-8040

坂本神社八幡宮(さかもとじんじゃはちまんぐう)は、岐阜県中津川市千旦林にある神社。中央本線の美乃坂本駅の東約2キロ、線路の北。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「坂本神社(美濃国・恵奈郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。正式には八幡神社。

創祀年代は不詳。もともとは神坂峠の道中安全を祈願し、大山祗大神を祀ったのが起源。飛鳥時代末期の大宝2年(702年)、社殿を建立したという。

時期は不明だが、後述のように、南北朝時代か、豊前国宇佐八幡宮を勧進、合祀した。この頃から現社号を称したという。

坂本神社諏訪社の社伝によれば、式内社「坂本神社」は社殿の焼失後、南北朝時代の延文2年(1357年)に遷座して諏訪神社となったという。

安土桃山時代の天正2年(1574年)、武田勝頼が東濃を侵攻した際、戦火により焼失した。その後荒廃した。

江戸時代後期の天保3年(1832年)、現在の社殿が建立され、復興した。諏訪社との間いに、式内論争があったという。

御祭神は、大山祗大神・帯中日子命誉田別命。例祭は10月第1日曜日。神事の他、巫女舞や、太鼓の奉納、餅まきなどが行われる。

境内社に、観応元年(1350年)8月勧請の熊野社・白山社・諏訪社・神明社、享保20年(1735年)3月勧請の稲荷社、寛政9年(1797年)8月勧請の御鍬社、寛延3年(1750年)8月勧請の弁天社(厳島社)がある。

社宝に十三体の木彫りの神像(木造御神体)があり、九体は冠束帯、二体は烏帽子狩衣、二体は僧形で、背中に観応3年(1352年)の年号が書かれているという。

木造狛犬一対がある。横向きの狛犬で、彩色は落ちている。銘がないため、作者・年代は不明だが、桧の寄木細工であることから、鎌倉時代末期の作と推定されている。

いずれも市の文化財に指定されている。参集殿裏にあるヒトツバタゴは通称ナンジャモンジャの木と呼ばれている。ナンジャモンジャとは、得体の知れない木・誰も知らぬ木という意味。

当社のヒトツバタゴは非常に大きく、大変珍しいとされ、「八幡神社のヒトツバタゴ」として市の天然記念物に指定されている。

【ご利益】
五穀豊穣、商売繁盛、厄災除け、病気平癒、交通安全(公式HP
坂本神社八幡宮  岐阜県中津川市千旦林
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