飛鳥期に創建、村国男依を合祀、10月に村国座で子供歌舞伎を奉納
[住所]岐阜県各務原市各務おがせ町3-46-1
[電話]058-383-1475

村国神社(むらくにじんじゃ)は、岐阜県各務原市各務おがせ町にある神社。高山本線の各務ヶ原駅の北約3キロ。参拝すれば、御朱印を頂ける。通常は無人、電話連絡が必要。

『延喜式神名帳』にある「村國神社二座(美濃国・各務郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。各務原市内金幣五社の一つ。

飛鳥時代、当地一帯を治めていた村国氏(村國氏)の祖が、天之火明命御子石凝老命を御祭神として創建された。

弘文元年(672年)、壬申の乱が起こり、村国男依は大海人皇子の命を受け、いち早く農兵3000人を引きつれ、不破の関を守り、大津街道を攻め上がった。

大海人皇子に連戦連勝をもたらし、大海人皇子が即位して天武の世となり、男依は勲功として、封120戸、功田10町とかばね性、連を下賜された。

男依は当社も崇敬したと考えられるが、天武天皇4年(675年)、天寿を全うして逝去した。その後、子の村国志我麻呂(連嶋主)により、当社に合祀された。

男依の墓が当社のほど近くにあったとされ、現在、その付近が当社の御旅所になっている。以降、「村国の社」と呼ばれるようになった。裏山には村国古墳群がある。

『延喜式』神名帳に「二座」と記載されているが、これは当社そのものと、現在は御旅所の、男依の墓近辺にあったもう一つの同名神社のこと、とされる。

産土神として代々村国一族が守ってきたが、各牟氏に支配が遷り、承保3年(1076年)、各務宿弥良近により白山大権現が合祀された。

明治10年(1877年)、当社に奉納する芝居(歌舞伎)を行なう場所として、村国座が完成し、明治15年(1882年)にこけら落としが行われた。

昭和48年(1973年)、岐阜県神社庁より金幣社に昇格した。御祭神は、天火明命・御子石凝姥命・白山権現・村国男依。例祭は10月第2土・日曜日。

現在は重要有形民俗文化財に指定されている、各務の舞台とも呼ばれる村国座において、子供たちが中心となって、地歌舞伎が演じられる。

御旅所にはムクノキ(椋)の巨樹があり、現在は御神木として奉斎されている他、当社叢全体とともに、市の天然記念物に指定されている。

なお、当社同様、村国氏によって草創された式内社として、当社南東約5キロに村国真墨田神社がある。

【ご利益】
地域安全、無病息災、厄災除け、事業成功
村国神社 岐阜県各務原市各務おがせ町
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村国神社 岐阜県各務原市各務おがせ町の御朱印