もとは本・拝殿なく巨大な陰石が御神体、陽石信仰の船山神社と対
[住所]奈良県生駒郡平群町越木734
[電話]-
平群石床神社(へぐりいわとこじんじゃ)は、奈良県生駒郡平群町越木にある神社。近鉄生駒線の竜田川駅の北西約1.5キロ。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「平群石床神社(大和国・平群郡)」に比定される式内社(大社、月次新嘗)。近代社格では村社。現在は単に石床神社とも。
創祀年代は不詳。もとは現在地の南、越木塚集落の南東部、伊文字川流域を見おろす位置にあり、現在も「石床神社旧社地」がある。
本殿や拝殿は当初からなく、鳥居と社務所があっただけで、崖面に露頭した高さ約6メートル、幅十数メートルの巨大な「陰石」を御神体としている。
この付近には花南岩の巨石が多数露頭し、烏土塚古墳や西宮古墳に運ばれており、古墳時代から飛鳥時代にかけて石材産地でもあった。
御祭神は剣刃石床別命。平安時代前期の貞観元年(859年)には従五位上に進んだ。磐座信仰、陰石信仰の古い信仰形態を伝えており、貴重。
当社が、竜田川を挟んで西にあるのに対して、東の三里には巨大な陽石状の船山三巨石を祀る船山神社があり、対となっている。
明治6年(1873年)、村社に列し、明治44年(1911年)には神饌幣帛料供進社に指定された。大正13年(1924年)、集落内の素盞鳴神社に合祀された。
素盞鳴神社が石床神社に改称し、現在に至る。御神体は現在、陽石の自然石となっている。旧地が保存・祭祀されているためか、伝統の陰石ではなく、真反対になっている。
現在は、瓦葺きの覆屋内に三つの社殿があり、中央が石床の神である剣刃石床別命。また左右の社殿には太玉命と素盞嗚尊を祀っている。
拝殿の奧には神篭石(かみごおりいし)が置かれている。拝殿前に江戸時代後期の天保5年(1834年)の狛犬が、奧に江戸時代前期の寛文7年(1667年)の石灯篭がある。
境内社に、もとは正勝(まさかつ)の神として祀られていた消渇神社(しょうかちじんじゃ。哨渇神社)や七社神社(那羅志大神)がある。
消渇神社は、室町時代、旅の僧信海(しんかい)が腰の病を治ったことから、下半身の病気に御利益があるとして信仰されるようになった。
江戸時代には、社名から女性の病気や性病に効果があるとして京都祇園からの参拝者もあり、参道に茶店が出るほど賑わったという。
願掛けには境内階段下の屋形で土の団子を12個作り、これを供えて祈願し、願いが叶うとお礼に米の団子を12個をお供えする。
【ご利益】
病気平癒、子宝・安産

【関連記事】
・奈良県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、奈良県に鎮座している神社の一覧
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平群石床神社(へぐりいわとこじんじゃ)は、奈良県生駒郡平群町越木にある神社。近鉄生駒線の竜田川駅の北西約1.5キロ。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「平群石床神社(大和国・平群郡)」に比定される式内社(大社、月次新嘗)。近代社格では村社。現在は単に石床神社とも。
創祀年代は不詳。もとは現在地の南、越木塚集落の南東部、伊文字川流域を見おろす位置にあり、現在も「石床神社旧社地」がある。
本殿や拝殿は当初からなく、鳥居と社務所があっただけで、崖面に露頭した高さ約6メートル、幅十数メートルの巨大な「陰石」を御神体としている。
この付近には花南岩の巨石が多数露頭し、烏土塚古墳や西宮古墳に運ばれており、古墳時代から飛鳥時代にかけて石材産地でもあった。
御祭神は剣刃石床別命。平安時代前期の貞観元年(859年)には従五位上に進んだ。磐座信仰、陰石信仰の古い信仰形態を伝えており、貴重。
当社が、竜田川を挟んで西にあるのに対して、東の三里には巨大な陽石状の船山三巨石を祀る船山神社があり、対となっている。
明治6年(1873年)、村社に列し、明治44年(1911年)には神饌幣帛料供進社に指定された。大正13年(1924年)、集落内の素盞鳴神社に合祀された。
素盞鳴神社が石床神社に改称し、現在に至る。御神体は現在、陽石の自然石となっている。旧地が保存・祭祀されているためか、伝統の陰石ではなく、真反対になっている。
現在は、瓦葺きの覆屋内に三つの社殿があり、中央が石床の神である剣刃石床別命。また左右の社殿には太玉命と素盞嗚尊を祀っている。
拝殿の奧には神篭石(かみごおりいし)が置かれている。拝殿前に江戸時代後期の天保5年(1834年)の狛犬が、奧に江戸時代前期の寛文7年(1667年)の石灯篭がある。
境内社に、もとは正勝(まさかつ)の神として祀られていた消渇神社(しょうかちじんじゃ。哨渇神社)や七社神社(那羅志大神)がある。
消渇神社は、室町時代、旅の僧信海(しんかい)が腰の病を治ったことから、下半身の病気に御利益があるとして信仰されるようになった。
江戸時代には、社名から女性の病気や性病に効果があるとして京都祇園からの参拝者もあり、参道に茶店が出るほど賑わったという。
願掛けには境内階段下の屋形で土の団子を12個作り、これを供えて祈願し、願いが叶うとお礼に米の団子を12個をお供えする。
【ご利益】
病気平癒、子宝・安産

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