丸木船状の三つの巨石は竜田川東の陽石とも、春日・住吉
[住所]奈良県生駒郡平群町三里475
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船山神社(ふなやまじんじゃ)は、奈良県生駒郡平群町三里にある神社。近鉄生駒線の平群駅の東約1キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「船山神社(大和国・平群郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。もとは宮山(船山)の頂上に鎮座し、船上神社とも。境内後方の矢田丘陵八合目付近には、丸木船状の三つの巨石がある。いわゆる船山三巨石。

二つの鯰石と一つの船石ともされる。『神祇志料』には、「今中宮村にあり、山上に三の舟石あり、長三丈、其形舟を覆ふに似たり、凡其祭九月三十日を用ふ」とある。

『県名勝志』には、「船山神社は延喜式に列す、今梨本の東大字三里に船と名つくる地あり、此歟」とある。相当古くから三つの船石として知られていた。

神の乗り物と考えられてきた。『住吉大社神代記』「膽駒神南備山本記」に下記のようにある。当社の北西方向には長屋王墓がある。関連は不明。
大八嶋国の天の下に日神を出し奉るは、船木の遠祖大田田神なり。此の神の造作れる船二艘(一艘は木作り、一艘は石作り)を以て、後代の験の為に膽駒山の長屋墓に石船を、白木坂の三枝墓に木船を納め置く
その後、現在地の南東200メートルの東光寺東側に遷座した。中之宮の地で、その氏神となった。近世、あるいは明治になり、山頂にあった船上神社を合祀したという。

明治6年(1873年)、村社に列した。大正4年(1915年)、現在地に鎮座し、安明寺の氏神だった春日神社に合祀され、現社号に改称した。

御祭神は、船山神、天児屋根命住吉大明神。現在は瓦葺、向拝つき切妻の覆屋の中に、三社并列した本殿があり、中央に船山神、南に住吉大明神、北に天児屋根命を祀る。

例祭は10月23日。拝殿横には立派な陽石が旧社地から移されている。舟石も含め、陽石状と考えられ、当社は陽石にゆかりがある。

当社が、竜田川を挟んで東にあるのに対して、西の越木塚には巨大な陰石を祀る平群石床神社の旧社地があり、平群谷での古代信仰の形態をとどめているという。

【ご利益】
リフレッシュ、地域安全、家内安全
船山神社 奈良県生駒郡平群町三里
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