下照姫が坐した雲櫛社、転じてウグイスの宮とも、小宮さん
大倉姫神社 奈良県御所市古瀬377
[住所]奈良県御所市古瀬377
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大倉姫神社(おおくらひめじんじゃ)は、奈良県御所市古瀬にある神社。和歌山線・近鉄吉野線の吉野口駅の北すぐ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』大和国葛上郡の「大倉比売神社/大倉比賣神社」、高市郡の「許世都比古命神社」に比定される式内社(小社)の論社。

式内社「大倉比賣神社」については、神名帳に注釈として、「一名雲櫛社」とある。字鶯谷の地、俗に宇久比須宮と称する。つまりウグイスの宮。

これは、雲櫛(くもぐし/うんぐし)がウグイスに転訛したとされる。創祀年代は不詳。御祭神は大倉比売命(大倉姫命)。

大倉姫命は大己貴神の御子である下照姫の別名とされる。『先代旧事本紀』その他では、下照姫を葛城郡雲櫛社に祀るとしている。

式内社「大倉比賣神社」の論社は他に、当社よりほど近くの戸毛に当社および式内同名神社がある。戸毛は当社を分祀したもの、とも。

巨勢山口神社の若宮とされ、「小宮さん」とも呼ばれている。江戸時代中期の享保4年(1719年)の「神光寺高鴨神社記」に下記のようにある。
南佐味村 大川大倉ト云、雲櫛ト云、高姫尊也
この中の大川は、大川神社のこと。なお、『御所市史』によれば、志賀剛は当社を式内社「許世都比古命神社」に比定している。

当地が高市郡に属していたことは間違いない。式内社「許世都比古命神社」の論社は他に、高市郡明日香村越に式内同名神社がある。

当社の本殿は1尺8寸X2尺。例祭は8月25日とも、9月十五夜とも、あるいは10月6日に戸毛秋祭がある、とも。

【ご利益】
縁結び、子宝・安産
大倉姫神社 奈良県御所市古瀬
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