大江高山の大明神、山腹に本殿、山下に昭和建立の拝殿
[住所]島根県大田市大代町新屋1703
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山辺八代姫命神社(やまべやじろひめのみことじんじゃ)は、島根県大田市大代町新屋にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「山邊八代姫命神社(石見国・迩摩郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

大江高山(おおえたかやま)は、県のほぼ中央、三瓶山群に次ぐ標高808メートルの連山で約200万年前につくられた大江高山火山群の主峰。

百数十万年前に噴火、この時の火山活動により石見銀山(大森銀山)の銀鋼床が形成され、また、湯泉津温泉の泉源もこの火山群に由来するとされる。

奈良時代末期の延暦2年(783年)正月21日、大和国宇多郡笹幡宮を勧請して創建された。御祭神は天照大神

元伊勢として、「佐佐波多宮」がある。候補地はいくつかあるが、この場合は奈良県宇陀市の篠畑神社だという。

御祭神は社名から山辺八代姫命であることは間違いないが、山辺八代姫命=天照皇大神と無条件で決め込むのが通説。

もとは、大江高山の山上に鎮座していたが、後世、山腹に遷座した。安土桃山時代の天正3年(1575年)9月、社殿が造営された。

江戸時代になり、高山大明神と呼ばれていたようで、その名称に関する寛文10年(1670年)5月の記録が残る。

ただし、江戸時代中期の享保6年(1721年)には現社号を称していたようだ。明治6年(1873年)5月、村社に列した。

明治39年(1906年)10月9日、無格社客神社を合祀した。また、明治40年(1907年)10月3日、無格社大歳神社を境内に移転した。

昭和23年(1948年)、邑智郡川本町の三谷神楽団から石見六調子神楽の教えを受けた、当社氏子有志が神楽団を結成、大江高山神楽社中の名によって活動を続けている。

昭和50年代(1975年-1984年)、統合あとの学校の校舎を改造して、現在地に拝殿・社務所を建立。本殿は現在もその北1.5キロに鎮座している。

御祭神は、天照大神。豊石窓神を合祀。例祭は4月10日。当社の裏手は、いくつかある大江高山の登山コースの一つ。春には自生するイズモコバイモや、ギフチョウが、秋には紅葉が見事。

大江高山の山頂からは、北に日本海、島根半島を望み、東は石見銀山仙ノ山や山吹城址の要害山、矢滝城山を見下ろし、南は中国山脈の連山が映り、北東に三瓶山が展望できる。

なお、式内社「山辺八代姫命神社」の論社は他に、市内久利町久利の当社および式内同名神社がある。

【ご利益】
開運招福、身体壮健、リフレッシュ
山辺八代姫命神社 島根県大田市大代町新屋
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