式内論社、社殿や狛犬に赤褐色の石州瓦、参道には筆塚
大年神社 島根県江津市和木町41
[住所]島根県江津市和木町41
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大年神社(おおとしじんじゃ)は、島根県江津市和木町にある神社。山陰本線の都野津駅の北東約2キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「大歳神社(石見国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

和木川のそばに鳥居が立ち、川にかかる石橋を渡ると境内である。社殿は北西向き。背後の森を背負うかのような、どっしりとした拝殿の後方に、小規模な大社造の本殿。

創祀年代は不詳。式内社「大歳神社」は、『日本三代実録』によれば、平安時代前期の貞観13年(871年)4月3日に、従五位下の神階を授けられた。

しかし論社や類社が多く、特定が難しい。当社もそのうちの一社。主な論社は他に、江津市の都野津町渡津町、浜田市の元浜町弥栄町国分町などに当社あるいは式内と同名の神社がある。

当社は一説に、石見二宮の多鳩神社の末社ともされる。先の都野津町の同名神社もそうで、当地周辺の神社は、多鳩神社と関連のあるものが多いのも特徴。

御祭神は大年神。一部資料によれば、稲倉魂命も併せて祀る。例祭は10月24日・25日。境内社に、大元神社(国常立尊。あるいは大元神)、恵比須神社(事代主命)がある。

社殿や狛犬に赤褐色の石州瓦が用いられており、境内は赤褐色が映える。特に狛犬は二対安置されているが、そのうちの一つは石州瓦の陶器製で人気が高い。

当社の神紋は、三つ盛り二重亀甲に花菱。参道には「筆塚」があり、傍らに白い筆をかたどった石碑が建っている。

【ご利益】
五穀豊穣、商売繁盛、地域安全
大年神社 島根県江津市和木町
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