平安期に美濃国不破郡を勧請、厳島大明神とも、明治期に遷座
佐比賣山神社 島根県大田市鳥井町鳥井369
[住所]島根県大田市鳥井町鳥井369
[電話]0854-82-2050

佐比賣山神社(さひめやまじんじゃ)は、島根県大田市鳥井町鳥井にある神社。山陰本線の久手駅の西約3キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「佐比売山神社(石見国・安濃郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

鳥井海水浴場の近く、小学校の西側。狭い車道がカーブしているところに、境内入口の鳥居が立ち、北東へ200メートルほどの参道が延びる。

参道にはいくつかの鳥居が並び、突き当たり、階段上に社殿がある。境内・社殿は南西向き。境内から参道方向を振り向くと、正面に丘が見える。

社伝によれば、第59代宇多天皇の御代、平安時代の寛平3年(891年)5月、美濃国不破郡から勧請して創建されたという。

御祭神は、金山彦命金山姫命。江戸時代中期の正徳年間(1711年-1716年)の棟札には「厳島大明神」とあるという。

社殿が狭く、交通不便のため、明治44年(1911年)、八幡原の八幡宮へ合併し、現社号に改称した。もとの社地は不明。

なお、八幡宮は、大久保石見守長安(1545年-1613年)の頃に鎮祭されたものだという。長安が金銀山代官に任命されていた江戸時代初期か。

八束穂宇美津奴命・市杵嶋姫命田心姫神誉田別尊息長足姫命武内宿禰事代主命稲倉魂命を配祀する。例祭は4月17日。

式内社「佐比売山神社」の論社は他に、市内三瓶町の多根に当社および式内同名神社、池田の高田八幡宮の相殿、志学の八面神社、小屋原の三瓶山神社、上山の本宮神社の境内社がある。

また、石見国には美濃郡に式内社「佐毘売山神社」がある。益田市の式内同名神社に比定されている。

【ご利益】
事業成功、産業振興、厄災除け
佐比賣山神社 島根県大田市鳥井町鳥井
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