式内・相鹿牟山神社、「ごみかけの宮」2月に奇祭・五身懸祭
[住所]三重県多気郡大台町栃原1481
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川添神社(かわぞえじんじゃ)は、三重県多気郡大台町栃原にある神社。紀勢本線の栃原駅の東すぐ、熊野街道の国道42号線沿い。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「相鹿牟山神社二座(伊勢国・多気郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。「ごみかけの宮(五身懸の宮)」とも。

大和朝廷成立期、伊勢・熊野周辺の国造であった建日別命は、栃原周辺の奴を討伐後、濁川に囲まれた牟山野(宮野)に住居を構え、栃原周辺を統治した。

その住居跡にあった直径3尺の大榊を神籬木として、榊元神社と呼ばれた。そこへ建日別命を産土神として、天手力雄命とともに祀り、建日別神社と称した。

当地は、伊勢の神宮(伊勢神宮)の神領で、「栃ヶ原御園」と呼ばれ、神官たちの狩猟場だったともいう。

鎮座地の牟山野が式内根拠とも。式内社「相鹿牟山神社二座」の他の論社に、相鹿上神社に合祀されたものがある。

その後、併祀された山の神には正月に甘酒を捧げる神事が行われ、五社の小社では田植えの頃に御弊を捧げ、五穀豊穣と豊かな狩猟を祈る神事が行われたという。

明治になり、旧川添村の高奈・粟生・上楠・下楠・神瀬・栃原・新田・柳原・千代に祀られていた八柱神社など15社とその境内社66社を合祀、現社号に改称した。

当社は往時、建比良辺神社とも、栃原大宮とも称えられ、御祭神は、建日別命・天手力雄命。下記の神々を合祀している。

天忍穂耳命天穂日命天津彦根命活津彦根命熊野櫲樟日命田心姫命湍津姫命市杵嶋姫命・国狭槌命・句句廼馳命誉田別命蛭児命軻遇突智命天照大神天児屋根命大己貴命倉稲魂命・太田命・大宮女命保食神大山祇命金山彦命高産土神神産土神木花咲耶姫命菅原道真埴安姫命素戔嗚命・不詳一柱

例祭は4月15日。春分の日に春分祭が、秋分の日に秋分・慰霊祭がある。2月19日直近の日曜日が五身懸祭(ごみかけまつり)である。

五身懸祭は、山の神の神事や仏教信仰と結びついた、五柱神(倉稲魂神・少名彦名神・大国主神・埴安彦神・天照皇大神)と産土神に五穀豊穣を祈願するもの。

当社独特の祈年祭で、町内を「まだらーく万歳」と唱和しながら練り歩く「万歳楽」、境内では今年の作況を占う「弓射行事」また、「苗松神事」などが行われる奇祭。

当日の参詣者も加わった神事も行われる、全国的にも珍しい祭である。栃原区と新田区の当番組によって奉仕される。

なお、当地は、県内で産出する「伊勢茶」の中でも高品質で知られる大台茶の栽培が盛ん。気候風土が茶の栽培に適し、また宮川の流域に発生する濃い霧が生育に良いとされる。

【ご利益】
地域安全、一族・子孫繁栄、健康長寿、身体壮健
川添神社 三重県多気郡大台町栃原
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