400段の石段、立野郷の立野神社・立野明神・立野連、亀の井
[住所]三重県松阪市立野町786
[電話]0598-22-1540

松尾神社(まつおじんじゃ)は、三重県松阪市立野町にある神社。紀勢本線の東松阪駅の西南約6キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「立野神社(伊勢国・飯高郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

国道166号近くにある標高113メートル、約400段もの石階段が続く参道に奉納された50基にものぼる鳥居をくぐり、上りきった山頂に本殿が鎮座する。

境内からは松阪市内が全貌でき、中部国際空港も望める絶景が広がる。地域の小中学生や市内の高校生たちが、運動クラブ活動でこの階段を上り下りする光景に遭遇する。

当社の創祀年代は不詳。立野は、『和名類聚抄』に飯高郡に属する郷としてあげられている。もとは式内社名、あるいは立野明神と呼ばれていた。

物部系の立野連との関連が指摘されている。立野郷の産土神として崇敬された。伊勢国司である北畠の家臣水谷刑部がこの立野に砦を構えた時、神領を寄進したという。

江戸時代中期の享保9年(1722年)、徳川宗貞が松阪に来た際、当社のことを下問、「殺生禁断」の制標を立て、社領4石7斗6合を免除した。

明治7年(1874年)6月、郷社に列し、明治40年(1907年)10月には同地の八雲神社、八柱神社を合祀した。

明治41年(1908年)5月には丹生寺の白雲神社、岡本の八雲神社ほか藤之木、阿形大足、西野の各八雲神社を合祀した。

現在までに、大山咋命を主祭神に、下記の28柱を奉斎する。物部建彦連公は立野連の祖神であり、式内社としての当社のもとの御祭神の可能性がある。

倉稲魂命五十猛命建速須佐之男命櫛稲田姫命天忍穂耳命天穂日命天津彦根命活津彦根命熊野久須毘命多紀理姫命多岐都姫命狭依姫命伊弉諾命伊弉冉命菊理姫命弥津波能売命金山彦命猿田彦命大山津見命岩長姫命木花開邪姫命足仲津彦天皇大帯比売命虚津比売命仁徳天皇菅原道真品陀別天皇・物部建彦連公

一連の合祀を経て、明治41年4月7日、現社号に改称した。境内には、伊勢神宮熱田神宮橿原神宮明治神宮靖国神社の礼拝所も設置されている。

例祭は2月11日で例大祭。地元小学生女児による奉納舞や獅子舞が奉納され、カラオケ大会や餅まきが行われ、多くの人たちで賑わう。

歯の神ともされ、本社の松尾大社と同様、酒造の神として崇敬されている。境内には亀の井(長寿の水)がある。

古書によれば、「酒を醸す者之を祈れば未だ嘗て損失を招かず云々」とあり、往古より酒造の元水としてり水に混和して用いたという。

寛政5年(1793年)11月、松阪近郊の酒造家、酒屋の崇敬者により、石造の井戸枠が献造された。また、長寿の水・母乳のよく出る水としても尊重された。

【ご利益】
産業振興、事業成功、身体壮健、地域安全
松尾神社 三重県松阪市立野町
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