西に西林寺と円墳、県大明神を奉斎、織田信長の兵火で衰微
深江神社 三重県桑名市下深谷部3371
[住所]三重県桑名市下深谷部3371
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深江神社(ふかえじんじゃ)は、三重県桑名市下深谷部にある神社。養老線の下深谷駅の北東約300メートル。線路の近く。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「深江神社(伊勢国・桑名郡)」に比定される式内社(小社)。創祀年代は不詳。

当社の西に西林寺があり、かつては当社の神宮寺だったと考えられている。西林寺の裏山に「西林寺古墳」という円墳があり、当社との関連があるのではないかと思われる。

現在は後述の理由で由緒が失われているが、以前までは「県大明神」を祀ったといわれている。県主を葬った西林寺古墳の崇拝より起こった、とも考えられる。

社伝には、慶長年間(1596年-1615年)、織田信長の兵火に罹り、棟札や記録が失われたとある。慶長では、信長の死後となる。

どちらにしろ、安土桃山時代に兵乱に巻き込まれたようだ。江戸時代初期の元和8年(1622年)5月21日、時の領主の松平隠岐守定勝の分家、松平信濃守が再興。

松平信濃守は不詳だが、定勝の四男に松平信濃守定実がいる。その際、社殿をことごとく修繕したと伝わる。

定実であればこの頃、大坂夏の陣で大活躍した後、ただし、生前の徳川家康の怒りを買っての心労と、病がちだった時期。寛永9年(1632年)、桑名で卒去した。

現在の主祭神は天之菩毘能命宇迦之御魂神大山津見神武三熊之大人火之加具土神市杵島姫命国底立命大山咋神を配祀する。

別に、天照大御神を主神とし、意富伊我都命・倭建命大物主命を配祀するとあり、天照大御神を主神とする社を合併したものか。

例祭は10月18日で例大祭。鉦や太鼓の奉納がある。拝殿に4尺ほどもの大太鼓があり、9月の小祭、10月の大祭で披露される。

境内には、クスノキやツバキ、ヒノキが多い。中でも樹高の高いヒノキが多く、それらが社殿を覆い守っている。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、五穀豊穣、家内安全
深江神社 三重県桑名市下深谷部
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