倭姫命が創建、もと須加権現、初瀬街道の導きの神
須賀神社 三重県松阪市嬉野権現前町422
[住所]三重県松阪市嬉野権現前町422
[電話]0598-42-2515

須賀神社(すかじんじゃ)は、三重県松阪市嬉野権現前町にある神社。名松線の権現前駅の北約600メートル。東西を名松線と近鉄山田線の線路に挟まれている。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「須加神社(伊勢国・壱志郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

雲出川の支流である中村川と三渡川の間の平地、集落の北東隅の丘の上に鎮座する。嬉野体育館の南に隣接する。

社伝や旧記によれば、第11代垂仁天皇18年4月、倭姫命天照大御神を奉じて伊勢への途次、鈴鹿の忍山からこの地に移った。

その際、阿射加山に荒振る神がおり、難渋した時、大若子命に命じてその神を鎮めさせた。倭姫命は喜び、「あな嬉し」と言った。

この地を嬉野という所以である。そして、倭姫命によってこの地に創建されたのが、当社の起源であるという。

倭姫命世記』にも似たような説話を載せている。『倭姫命世記』では、「うれし」と言った主体が倭姫命ではなく、「宇礼志」の語源、としている。

また、「阿射加山」に関して、市内の小阿坂町大阿坂町に同名の阿射加神社が鎮座している。

当社の主祭神は道生貴神。筑前の宗像神社と同神、つまり多紀理姫命多岐津姫命市杵島姫命宗像三女神の別名。導きの神、交通安全の守護神であるという。

奈良桜井と松阪六軒を結ぶ初瀬街道を行く旅人が当社に参拝したという。当社名からは、御祭神は素盞嗚尊とも考えられるが、宗像三女神は素盞嗚尊の娘たちに当たる。

近世を通じて、当社は須加権現と呼ばれたという。当社石段には万福寺と刻んだ石があり、神仏習合の跡が見られる。

また、石段横に「天の真名井」とされる井戸もあるという。明治5年(1872年)7月、当社は村社に列した。

明治41年(1908年)5月30日、鎮守神社・秋葉神社・金刀比羅神社・八雲神社・八重垣神社・八王子神社・鏡神社・八幡神社・若宮神社・稲荷神社・春日神社・宇氣比神社・山神社を合祀した。

合祀神は、素盞嗚尊・大日孁貴命天児屋根命御食津神応神天皇迦具土神大国主神五男三女神大山祇神仁徳天皇八島士奴美尊奇名田姫命足名椎命・手名椎命天忍穂耳命

例祭は10月8日。氏子地域は、権現前・須賀・川北・小村・新屋庄・嬉野・沢団地。

【ご利益】
交通安全、旅行安全、恋愛成就、子宝・安産
須賀神社 三重県松阪市嬉野権現前町
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