景行朝の創祀とも、水之祖の溝渕大明神、雲林院以前からの崇敬
美濃夜神社 三重県津市芸濃町雲林院2750
[住所]三重県津市芸濃町雲林院2750
[電話]059-268-2500

美濃夜神社(みのやじんじゃ)は、三重県津市芸濃町雲林院にある神社。紀勢本線の一身田駅の北西約11キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「美濃夜神社(伊勢国・安濃郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

安濃川の上流にあって、川が錫杖ヶ岳と摺鉢山との狭谷から平野部に出ようとするところの南岸山腹に鎮座している。

『伊勢惣国風土記』『槁本家文書』によれば、第12代景行天皇3年、初めて当地に金山彦命を祀ったとある。これが創祀か。

『延喜式神名帳考証』では、美濃夜(みのや)は「水之祖(みのおや)」の意であるとして、御祭神を彌都波能賣神としている。

また、当社は往時、溝渕大明神(溝淵大明神)と称えられていたことから、雲林院家の御祖氏神(みそうじのかみ)を祀ったものとする説もある。

平安時代末期の康和5年(1103年)、忍田地頭宗重の棟札が残されている。つまり、当地に雲林院氏が台頭する以前、平氏の時代から衆人の崇敬が厚かった。

康和5年の棟札は、本物ならば日本最古のもの。鎌倉時代の寛元2年(1244年)、戦国時代の弘治元年(1555年)などの棟札が残っている。

雲林院氏が天正の乱に失脚するまでは、春秋の祭礼も盛大であったようで、往時を偲ばせる棟札十数枚が残されている。この棟札群は、県の文化財に指定されている。

明治6年(1873年)3月、村社に列し、明治41年3月に村内にあった無格社16社を合祀した。主祭神は淤美豆奴神

深淵之水夜礼花神火産迦具都智神波迩夜須毘売神を配祀し、下記の神々を合祀している。例祭は10月13日。

金山毘古神・猿田毘古神天宇受売命八街毘古神・八街毘女神・久那斗神・健速須佐之男命天忍穗耳命天穗日命天津彦根命活津彦根命熊野久須日命多紀理姫命田心比売命市伎島姫命・美都波能女神・瀬織津姫命・上筒男命中筒男命底筒男命・迦具都知神

氏子地域は、市場・中瀬古・下川・南山・上ノ段・青木団地・河原・新田・西部丘からなる雲林院地区。

【ご利益】
水源の神、五穀豊穣、身体壮健、健康長寿
美濃夜神社 三重県津市芸濃町雲林院
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