もと長谷置染連の氏神、伊勢平氏ゆかりの地かつ氏神、清盛祖父の墓
置染神社 三重県津市産品484
[住所]三重県津市産品484
[電話]-

置染神社(おきそめじんじゃ)は、三重県津市産品にある神社。近鉄名古屋線の津新町駅の西約5.4キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「置染神社(伊勢国・安濃郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

国道163号線を西進、伊勢自動車道を越え、忠盛塚東交差点を折れて、県道657号線を北進する。近くに旭晶寺・西光寺・海楽寺がある。

岩田川と安濃川の支流である穴倉川の間にあり、長谷山の東麓の丘陵地帯の東端、産品(うぶしな)の集落の北西隅の山腹に鎮座する。

第11代垂仁天皇の御代、五十鈴川に伊勢の神宮(伊勢神宮)を創祀した際、安農津はその守護を申し付けられ、開拓されたという。

当社は安濃郡塔世に鎮座したが、後世、現在地に遷座した。置染は置始のことで、安濃郡の宗社(総社)として崇敬された。

長谷連、あるいは置染連、長谷置染連がその祖である神饒速日命を奉斎し、産土神としたのが創祀だと考えられる。

長谷連は饒速日命の七世孫である大新河の後裔とされ、大椋連と同族であり、当地の産品の祖とされる大椋太郎の祖。

当社境内には、平正盛の墓がある。平清盛の父である平の忠盛の父で、つまり清盛の祖父。関連して、当社の南には忠盛塚と産湯池がある。

忠盛塚は、正式には「平氏発祥伝説の地」。忠盛が産まれたときの胞衣を埋めた塚とされる。「興亡の夢をたどりて移し世に 影をつたへん山桜かな」と刻まれた碑がある。

産湯池は、忠盛塚を中心に整備された「忠盛塚」公園の隅にある。忠盛が産湯を使ったとされる池。一体は伊勢平氏ゆかりの地であり、当社も伊勢平氏の氏神との指摘もある。

近世には生土神社とも称していたという。江戸時代後期の文政年間(1818年-1830年)、産階御園に鎮座し、天照大神を奉祭する神明社を合祀した。

そのため、神殿はもとは二つに分かれていたという。明治40年(1907年)に山神社を、明治41年(1908年)に若宮八幡社、須賀神社を合祀した。

主祭神は、神饒速日命・天照大御神。合祀神として、火産霊神仁徳天皇須佐之男命大山祇命を祀る。例祭は4月2日。

現在地は、長谷山古墳群の一つである宮ノ前古墳の上ともされる。境内には昭和14年(1939年)9月建立の狛犬一対がある。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、開運招福、火防
置染神社 三重県津市産品
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