天の忍穂井の神水、一貫して宇気比神社、明治に改称
酒井神社 三重県鈴鹿市徳居町2035
[住所]三重県鈴鹿市徳居町2035
[電話]059-372-0748

酒井神社(さかいじんじゃ)は、三重県鈴鹿市徳居町にある神社。伊勢鉄道線の徳田駅の西約4キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「酒井神社(伊勢国・奄芸郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

鈴鹿市と津市の市境に近くに位置する。近くには高野山真言宗の妙福寺がある。妙福寺は三重四国八十八箇所の20番札所。

奈良時代、僧行基によって創建されたと伝えられ、所蔵の「木造釈迦如来坐像」「木造大日如来坐像」は国の重要文化財に指定されている。

当社の創祀年代は不詳。社伝によれば、当社の瑞籬の麓の井戸を真井(まない)と称し、古来より旱魃の時、当社へ祈請し、雨を乞えば、神応著しく霊験あらたかだという。

神代に天の真井の水を丹波国與謝郡に移した所を真井ケ原という。第11代垂仁天皇の御宇、皇女倭姫命は神の御教により天照大神を伊勢の五十鈴川上に遷座した。

その時、真井を神都に遷し、天の忍穂井と称したという。当社の真井もその頃、天の忍穂井の神水を遷したものと伝えている。

『河芸郡史』によれば、この春日真井とも呼ばれた当社の真井は伊勢の三神水の一つだという。ただし、当社は一貫して「宇気比神社」と呼ばれてきた。

現社号への改称は明治36年(1903年)のことである。式内社「酒井神社」の論社は他に、市内郡山町の当社および式内同名神社がある。また、甲斐町の夜夫多神社が参考社とされる。

明治39年(1906年)、旧徳居村中の無格社春日神社など11社を合祀、翌明治40年(1907年)には無格社山神社を合祀した。

さらに、大正元年(1912年)、境内社と無格社神明神社など二社を合祀した。主祭神は天之忍穂耳命。合祀神は下記の通り。例祭は10月10日とされる。

天之菩卑能命天津日子根命活津日子根命熊野久須毘命多紀理毘売命多岐都比売命市寸島比売命大日孁貴命金山比古命武甕槌命経津主命天児屋根命・姫大神、吉備大臣・崇徳天皇・伊予親王・藤原太夫・橘太夫・文太夫、火雷大神・木花佐久夜毘売命大山祇命須佐之男命

【ご利益】
五穀豊穣、身体壮健、健康長寿
酒井神社 三重県鈴鹿市徳居町
【関連記事】
三重県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、三重県に鎮座している神社の一覧