酒が湧き、川をなした伝承、3年に一度の式年獅子舞
[住所]三重県鈴鹿市郡山町1759
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酒井神社(さかいじんじゃ)は、三重県鈴鹿市郡山町にある神社。伊勢鉄道線の中瀬古駅の北西約1キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「酒井神社(伊勢国・奄芸郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

この鎮座地周辺は奄芸郡家の所在地とされ、付近には古墳群が多く、古代から中世に至る大集落跡も発見されている。

社伝によれば、飛鳥時代、第38代天智天皇10年(671年)の創祀という。伊勢国造で、安芸県主の大伴倉麻呂が奉斎したと伝わる。

南の小谷より酒が湧出し、日増しに多く湧き、遠く東に流れ、小川となり、その水を当社に供え、里人はいつしかこれを酒井川(中ノ川)と呼び、社号が定着したとも。

一説には、近くの秋永にいた長者が、伊奈冨神社を信仰し、住居近くに新宮を営んだという。そのため、当社は稲生新宮、郡山新宮、さらに郡山大明神とも呼ばれた。

往時は、西の宮、中の宮、東の宮の三社からなっていたという。なお、式内社「酒井神社」の論社は他に、市内徳居町に当社および式内同名神社がある。また、甲斐町の夜夫多神社が参考社とされる。

当社には数多くの古文書が残されており、最も古いものは平安時代末期の保延5年(1139年)のもので、白子から津にわたる栗真庄の田3反を当社に寄進したとある。

これらの古文書は、「酒井神社文書」として、県の有形文化財に指定されている。

明治36年(1903年)1月23日、郷社に列し、明治40年(1907年)10月には神饌幣帛料供進社に指定された。

明治40年、付近の15社を合祀、次いで 翌明治41年(1908年)には18社を合祀、さらに大正5年(1915年)に境内の2社を合祀した。

御祭神は、主祭神、合祀神含めて、以下のように多数にのぼる。例祭は10月15日で秋季例祭。

豊宇賀能売命保食神素戔嗚命品陀和気命伊弉冉命火産霊命木花開耶姫命宇賀魂命菅原道真武雷命天児屋根命斎主命・姫大神、天忍穂耳命天菩日命天津彦根命活津彦根命熊野奇毘命多紀理姫命多岐都命市寸島姫命豊磐間戸神・櫛磐間戸神金山彦神八衢彦神・八衢姫神・八千比売命・稚産霊命・鳴雷命・大山祇命大日孁神

3年に1回、3月下旬から4月上旬にかけて、式年大祭が行われ、獅子舞が奉納される。「式年大祭の舞」は御旅所で2日間実施され、大勢の見物人で賑わう。

田楽の舞、すき扇の舞、剣の舞、花の舞など、古来のままの三頭獅子による舞い。舞を終えて当社へ戻る一行の行列は、他の地区であまり見かけない様式。

【ご利益】
五穀豊穣、厄災除け、地域安全、無病息災
酒井神社 三重県鈴鹿市郡山町
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