式内・市川神社の論社、当地漁民の崇敬と燈籠、8月に松浜まつり
[住所]新潟県新潟市北区松浜本町3-4-1
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松浜稲荷神社(まつはまいなりじんじゃ)は、新潟県新潟市北区松浜本町にある神社。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「市川神社(越後国・沼垂郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

阿賀野川が日本海にそそぐ河口付近。阿賀野川の東岸、白新線の新崎駅の北約4キロ、東には新井郷川が流れている。松浜小学校の南。

創祀年代は不詳。もとは加治川付近に鎮座した。この旧地が上古、稜威速きにより市川と称されていた。その際は、水波能売神が祀られていたという。

また、越後から米沢へ移った上杉家に市川氏がおり、稲荷社も勧請したことなどが式内比定根拠となっている。式内社「市川神社」の論社は他に、胎内市の八所神社がある。

境内の御神木の説明板に、江戸時代中期の享保16年(1731年)、稲荷神社遷宮という記述がある。同年の大洪水により、村民とともに現在地の松浜の高台に移った、という。

また、江戸時代後期の天保年間(1830年-1844年)、現在地に遷座した、とも。どちらにしろ、近年まで漁村だった地であり、漁民の信仰を集めたという。

かつては3月24日・25日に祭礼が行われ、それを終えてから、カムチャッカの漁場に出かけた、と伝えられている。

境内には今も大正12年(1923年)8月、松ケ崎造船職工組合が奉納した燈籠が存在する。境内には、少し大きめの境内社として、古峯神社がある。

御祭神は宇賀魂命大日霊貴尊誉田別尊も併せて祀るという。例祭は8月24日・25日。現在は当社および周辺で行われる松浜まつりとして知られる。

15町内が競い合う手作り山車のパレードをはじめ、松浜太鼓演奏、盆踊り、稚児舞など、様々な行事が催される。当社境内には約60店の露店出店もある。

二の鳥居のしめ縄は、一直線の珍しい形をしている。拝殿の屋根に白い狐の焼き物の装飾がある。狛犬は明治39年(1906年)に奉納されたもの。

【ご利益】
五穀豊穣、大漁満足、商売繁盛、開運招福
松浜稲荷神社 新潟県新潟市北区松浜本町
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