平安期に相模寒川神社を分祀、八幡を勧請、小鹿島・両八幡
石井神社 新潟県柏崎市北条1180
[住所]新潟県柏崎市北条1180
[電話]-

石井神社(いわいじんじゃ)は、新潟県柏崎市北条にある神社。信越本線の北条駅の西約650メートル。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「石井神社(越後国・三島郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

平安時代前期の承和14年(847年)8月、相模国高座郡の寒川神社から分祀。当社の北東800メートルにやはり式内論社の御嶋石部神社がある。

地元では、この御嶋石部神社を大鹿嶋と呼ぶのに対して、当社を小鹿島と呼ぶという。なお、市内西山町石地にも当社および式内同名神社があり、別の式内論社である御島石部神社がある。

両者「石」も共通しており、式内社「石井神社」と式内社「御嶋石部神社」には何かしらの関連があることも考えられている。

式内社「石井神社」の論社は、先の西山町のものの他、市内の西本町長岡市上岩井出雲崎町石井町に当社および式内同名神社がある。

なお、越後国には沼垂郡にも同名の式内社があり、新発田市五十公野の当社および式内同名神社が式内に比定されている。

永承元年(1046年)、社殿が再建された。その後、八幡神が勧請され、八幡宮とも称され、当社背後の高台にある北条城主の大江家・北条家の崇敬を受けたという。

北条氏は越後毛利氏の後裔で、当社も北条氏の庇護を受け、戦国時代の天文3年(1534年)、北条高広は社領を寄進した。

江戸時代中期の享保14年(1729年)以降は石井八幡宮と称された。現在も拝殿内には「石井八幡宮」の額が掛かる。

当社に隣接して、十日市地区に八幡神社が鎮座する。当社と合わせて両八幡宮、あるいは上八幡・下八幡とも呼ばれている。両社は氏子も祭日も共通しているという。

明治になり、村社に列した。御祭神は誉田別尊気長足姫命天照皇大神・寒川比古命・玉依姫命を合祀している。例祭は9月15日。

当社の拝殿は、市と県の指定文化財。内部の柱や蟇股(かえるまた)の一部に室町期の様式をとどめる。昭和48年(1973年)7月、屋根はカヤ葺きからトタンに葺き替えられた。

【ご利益】
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石井神社 新潟県柏崎市北条
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