平安前期の奉斎、中世は八幡宮、旧沓掛宿の鎮守、貴重な社叢
[住所]長野県北佐久郡軽井沢町長倉2283-1
[電話]0267-45-8111

長倉神社(ながくらじんじゃ)は、長野県北佐久郡軽井沢町長倉にある神社。しなの鉄道線の中軽井沢駅の北東約700メートル。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東山道神 信濃国 佐久郡「長倉神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

平安時代前期の天長年間(824年-834年)、当地方開発の折、その守護神として奉斎されたのが起源だという。

長倉駅・長倉牧とともに、『延喜式』に記載された古社。ただし、長倉山熊野大権現と称した群馬県安中市松井田町峠の熊野神社も式内社「長倉神社」の論社である。

中世になると、当社は八幡宮として認識されるようになり、長倉神社八幡宮などと奉称したという。

江戸時代は、沓掛宿として栄え、沓掛宿の鎮守、産土神として崇敬されていた。現在の本殿と拝殿は、江戸時代中期の宝暦8年(1758年)に修理されたものだという。

ただし天明3年(1783年)、浅間山噴火の際に古文書などを焼失しているともいう。相当の被災状況であり、社殿が噴火前の修理のままとも考えづらいが。

江戸時代中期の寛政年間(1789年-1801年)、佐久郡内の各神社の神官が佐久郡内一の大社である新海神社の神事へ奉仕することになっていたが、当社はこれを拒否。

この時拒否したのは、当社以外では、英多神社大伴神社で、いずれも式内社であることを理由とした。新海神社は寺社奉行へ訴訟を起こすまで事件は発展した。

現在までに御祭神は、誉田別尊息長足姫尊玉依姫尊。中軽井沢(沓掛)、離山、古宿、千ヶ滝の集落の氏神である。

例祭は9月15日。2月3日の節分には豆まきがあり、4月15日は春祭。7月15日には境内社の八坂神社祭があり、前日は花火大会がある。境内社は他に、西宮神社などがある。

境内背後の長倉公園には沓掛時次郎の石碑がある。作家の長谷川伸が書いた股旅物に登場した架空の人物で、昭和期に映画やドラマで人気になったキャラだという。

境内左手には石仏が祀られている。また、社叢は70種類あまりの樹木が繁っており、なかでもブナノキ・アズサノキ(ヨクソミネバリ・ミズメ)などの巨樹が貴重だという。

【ご利益】
厄災除け、安産・子育て、地域安全
長倉神社 長野県北佐久郡軽井沢町長倉
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