酒戸古神社、明治期に三村社が合併して式内社名に改称
三重神社 京都府京丹後市大宮町三重三坂谷133
[住所]京都府京丹後市大宮町三重三坂谷133
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三重神社(みえじんじゃ)は、京都府京丹後市大宮町三重三坂谷にある神社。京都丹後鉄道宮豊線の京丹後大宮駅の南東約4キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「三重神社(丹後国・与謝郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。『室尾山観音寺神名帳』丹波郡二十九前には記載がなく、早く失われていたと考えられている。

第76代近衛天皇の御宇、平安時代末期の久安2年(1146年)2月、当地の三重郷は郡分(こおりわけ)があって、従来与謝郡に属していたのが丹波郡に編入された。

三重の水戸谷峠頂上付近に郡分(こおりわけ)という地名が残っている。当社はその郡分の近くの酒戸古にあったので、古くから酒戸古神社と称した。

『丹哥府志』には、「【三重神社】(延喜式に与謝郡に在りとす)三重の神社今酒戸古大明神と称す、伊勢酒殿の神とおなじ」とある。

戦国時代に衰退したが、御祭神は酒造の神としての豊受大神(豊字賀能売命)とされ、酒殿の神、酒戸古大明神と称していた。

明治6年(1873年)2月、逆鉾神社と改称して村社に列した。三重区内には他に字上地に三谷神社(訶具土命興津彦命興津姫命)、中町に諏訪神社(建御名方命)の村社があった。

明治22年(1889年)1月29日、三社を合併して現社号に改称した。明治24年(1891年)に荒神谷に地に合祀した跡地に「延喜式内三重神社旧跡」の碑が建立された。

例祭はもとは三社別々に行われていたが、江戸時代中期の天明6年(1786年)から9月21日に統一し、明治15年(1885年)からは秋分の日となり、現在は10月10日。

祭礼の当日、合祀前の旧当社、旧三谷神社の跡地に神籬を設けて、隔年ごとに両跡地から当社へ神事の笹囃子と神楽が練りこむ。

当社の一の鳥居は寛延4年(1751年)のもので、上屋は幕末の安政2年(1855年)、本殿は安政4年(1857年)のもので、いずれも旧逆鉾神社のものを移した。

また、二の鳥居は寛政5年(1793年)建立のもので、旧三谷神社より移したものである。境内社に稲荷神社(倉稲塊命・若宮比売命)がある。

なお、式内社「三重神社」の論社は他に、森本の大屋神社がある。

【ご利益】
五穀豊穣、酒造、産業振興、事業成功
三重神社 京都府京丹後市大宮町三重三坂谷
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