杉野本宮、鎌倉期の棟札や寄進状、室町期に現在地に遷座
横山神社 滋賀県長浜市木之本町杉野413
[住所]滋賀県長浜市木之本町杉野413
[電話]-

横山神社(よこやまじんじゃ)は、滋賀県長浜市木之本町杉野にある神社。北陸本線の木ノ本駅の北東約10キロ、国道303号線沿い。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「横山神社(近江国・伊香郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。杉野本宮横山神社とも。

創立は、第33代推古天皇元年(593年)。横山岳字白谷五銚子の滝上にある杉の巨樹に御祭神が天降りしたと伝わる。磯野氏の系図に下記の記述があるという。
抑も磯野氏初冠は横山大明神、推古天皇元年衆生済度を盟い給い、白馬に乗りて虚空を飛行し杉野村横山獄の中復に天降りまし、翌年の春2月申の日に跡を垂れ給い、仍て横山の名を得たり云々
旧社地は横山岳の中央にあり、神明降臨の霊木はその附近にあると伝わる。後に字経の滝の上に社殿を奉遷した。

他に公文所、地頭職屋敷、名主屋敷、神宮寺などがあったと伝えられている。鎌倉時代前期の建仁4年(1204年)、寛喜3年(1231年)の棟札が残る。

また、鎌倉時代後期の永仁6年(1298年)、嘉元3年(1304年)など寄進状8通があり、南北朝時代の応安3年(1370年)の棟札も現存する。

室町時代の永享11年(1439年)、時の神主小野横山御左衛門が本殿やその他の社殿御祭神を1社に合祀し、現在地である小字宮内に遷した。

明治9年(1876年)、村社に列し、明治42年(1909年)には神饌幣帛料供進社に指定された。本殿は三間社流造で、間口2間、奥行1間4尺。拝殿は入母屋造で、間口3間、奥行2間。

御祭神は大山祇命。現在までに岩長比売命木花咲屋姫命・椙倉大明神・伊香津臣命・夷宮八幡神を配祀する。御神紋は桜花。

例祭は4月17日。2月におこない神事があり、中組が8日、上組が13日、下組が15日。境内社に、二之宮神社・三之宮神社・四之宮神社がある。

建仁4年と江戸時代前期の承応年間(1652年-1655年)の横山大明神権現社頭の図、戦国時代の永正2年(1505年)の禁制古札がある。

一対は井伊直孝が奉納した狛犬二対、懸仏五十数体、巻本177巻・折本98巻の大般若経なども伝わる。

なお、式内社「横山神社」の論社は他に、市内高月町横山に当社および式内同名神社があり、この同名神社には当社を分祀、あるいは遷座した由緒を伝える。

【ご利益】
リフレッシュ、地域安全、家内安全、安産
横山神社 滋賀県長浜市木之本町杉野
【関連記事】
滋賀県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、滋賀県に鎮座している神社の一覧