白鳳期に楯縫連彦磨が創祀、井田神社に合祀も昭和に復社
[住所]兵庫県豊岡市日高町鶴岡677-1
[電話]0796-42-0514

楯縫神社(たてぬいじんじゃ)は、兵庫県豊岡市日高町鶴岡にある神社。山陰本線の江原駅の東1.2キロ、円山川沿い、北岸。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「楯縫神社(但馬国・気多郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

飛鳥時代の白鳳12年(662年)5月、往昔出雲国から、丹波国を経て、但馬国で栄えた楯縫連(たてぬいのむらじ)の楯縫連彦磨が創祀したという。

遠祖である彦狭知命を楯屋丘(たてやのおか)多田谷に祀った。もとは、円山川の反対側、南岸に鎮座していた。日高町多田屋字宮ノ谷の地。

鎌倉時代には、神領4町9反60歩を有していたという。ただし、太田文によれば、八幡領春日社とあり、当時は春日社で、その際すでに井田神社境内に祀られていたとも。

春日大明神とも呼ばれて、『特撰神名帳』などによれば、明治期には多田屋村字山口に鎮座していたようだ。

明治15年(1882年)11月14日、八幡社とも呼ばれた井田神社に合祀された。昭和22年(1947年)、復社、現在地に遷座した。

御祭神は彦狭知命。復社の際、八幡宮の神も合祀したようで、誉田別命息長足姫命を併せて祀る。例祭は10月17日。

現在は10月体育の日の前の土曜日に区内の各戸を廻り、家内安全・無病息災を願い、悪霊祓いが行われる。

次の日曜日の祭礼当日は早朝に神事があり、神輿に神霊が移されると、社殿前で太神楽を奉納し、区内の御旅所を廻る。

この太神楽では、衣装は濃紺の着物、こげ茶色の縞模様の袴を着け、黑足袋に下駄や草履を履き、笛・太鼓にあわせ「幣の舞」「天狗の舞」「剣の舞」「豆ひろい」の4演目を舞う。

井田神社とともに伝わっているもので、起源は、江戸時代後期の文化年間(1804年-1818年)まで遡れるという。また4年ごとに大祭が行われる。

境内社に、稲荷神社(保食神)がある。なお、但馬国には養父郡にも同名の式内社があり、養父市の齋神社の摂社と、建屋の当社および式内同名神社が論社である。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、産業振興、事業成功
楯縫神社 兵庫県豊岡市日高町鶴岡
【関連記事】
兵庫県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、兵庫県に鎮座している神社の一覧