三島宮と八幡宮の式内二座、11月江戸初期以来の人形三番叟
[住所]静岡県賀茂郡西伊豆町仁科1870
[電話]-
佐波神社(さわじんじゃ)は、静岡県賀茂郡西伊豆町仁科にある神社。西伊豆町役場の北約800メートル、仁科漁港の近く。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「佐波神社二座(伊豆国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。
拝殿内部の扁額は「八幡宮」「三島宮」と掲げられており、御祭神も廣幡八幡大神・積羽八重事代主命の2柱。八幡宮と三島宮の二社からなる。
三島宮の創祀年代は不詳だが、口碑によれば、第11代垂仁天皇の御宇、鴨ケ池のあたりで御座船を製造した際、三島明神の神像を賜り、以後、三島明神と称するようになった。
なお、境内案内では、「第11代崇神天皇」とあるが、崇神天皇は第10代。第11代が垂仁天皇。
八幡宮の創祀は、社伝によれば、神功皇后の三韓征伐当時までさかのぼり、中世には仁科一郷の総社で、近世には仁科五ヶ村の総鎮守として崇敬された。
『伊豆国神名帳』には、「従四位上 しての明神」「従四位上 にゐの明神」として記載されている。
「佐波」とは、鎮座地名で、澤の意味。「して」は神田の意で、社地の旧称。「にゐ」は鎮座地名の仁科の転訛だという。
もとは、現在の鴨ケ池遺跡あたり、鴨ケ池に鎮座していたが、海嘯のため、江戸時代初期の慶長14年(1609年)、現在地に遷座した。
当時は、八幡宮・三嶋宮がそれぞれ別殿に祀られていたが、江戸時代後期の文政6年(1823年)3月、両社を合祀し、一社に祀られた。
八幡宮の御祭神に関しては異説があり、三島宮の若宮であったものが、八幡若宮と解釈され、ついに八幡宮となったとも。あるいは、三島明神の妃神とも。
明治6年(1873年)8月、郷社に列し、大正4年(1915年)11月9日には神饌幣帛供進社に指定された。
例祭は11月3日。秋祭りで、古式豊かな人形の式三番叟が奉納される。3人で一体の人形を扱い、現在も使用される人形の頭は、江戸後期から幕末にかけて制作されたもの。
人形三番叟とも。慶長17年(1613年)、伊豆金山奉行で、もと猿楽師の大久保長安によって伝えられたとされている、歴史あるもの。前日の2日にも演じられる。
拝殿前に昭和5年(1930年)5月建立の岡崎現代型狛犬がある。社殿後方には、大きな岩があり、その下に祭祀場が造られている。
境内には、いくつかの石祠が祀られており、招魂社・姫宮社・粟嶋社・天神社・塩釜社・白山社・若宮社・山神社・地神社・諏訪社・賽神社・稲荷社五社だという。
なお、式内社「佐波神社」は当社でほぼ確定しているが、二座のうち一座を大沢里字白川の山神社とする説がある。
【ご利益】
子孫繁昌・息災延命・諸願成就
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・静岡県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、静岡県に鎮座している神社の一覧
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佐波神社(さわじんじゃ)は、静岡県賀茂郡西伊豆町仁科にある神社。西伊豆町役場の北約800メートル、仁科漁港の近く。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「佐波神社二座(伊豆国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。
拝殿内部の扁額は「八幡宮」「三島宮」と掲げられており、御祭神も廣幡八幡大神・積羽八重事代主命の2柱。八幡宮と三島宮の二社からなる。
三島宮の創祀年代は不詳だが、口碑によれば、第11代垂仁天皇の御宇、鴨ケ池のあたりで御座船を製造した際、三島明神の神像を賜り、以後、三島明神と称するようになった。
なお、境内案内では、「第11代崇神天皇」とあるが、崇神天皇は第10代。第11代が垂仁天皇。
八幡宮の創祀は、社伝によれば、神功皇后の三韓征伐当時までさかのぼり、中世には仁科一郷の総社で、近世には仁科五ヶ村の総鎮守として崇敬された。
『伊豆国神名帳』には、「従四位上 しての明神」「従四位上 にゐの明神」として記載されている。
「佐波」とは、鎮座地名で、澤の意味。「して」は神田の意で、社地の旧称。「にゐ」は鎮座地名の仁科の転訛だという。
もとは、現在の鴨ケ池遺跡あたり、鴨ケ池に鎮座していたが、海嘯のため、江戸時代初期の慶長14年(1609年)、現在地に遷座した。
当時は、八幡宮・三嶋宮がそれぞれ別殿に祀られていたが、江戸時代後期の文政6年(1823年)3月、両社を合祀し、一社に祀られた。
八幡宮の御祭神に関しては異説があり、三島宮の若宮であったものが、八幡若宮と解釈され、ついに八幡宮となったとも。あるいは、三島明神の妃神とも。
明治6年(1873年)8月、郷社に列し、大正4年(1915年)11月9日には神饌幣帛供進社に指定された。
例祭は11月3日。秋祭りで、古式豊かな人形の式三番叟が奉納される。3人で一体の人形を扱い、現在も使用される人形の頭は、江戸後期から幕末にかけて制作されたもの。
人形三番叟とも。慶長17年(1613年)、伊豆金山奉行で、もと猿楽師の大久保長安によって伝えられたとされている、歴史あるもの。前日の2日にも演じられる。
拝殿前に昭和5年(1930年)5月建立の岡崎現代型狛犬がある。社殿後方には、大きな岩があり、その下に祭祀場が造られている。
境内には、いくつかの石祠が祀られており、招魂社・姫宮社・粟嶋社・天神社・塩釜社・白山社・若宮社・山神社・地神社・諏訪社・賽神社・稲荷社五社だという。
なお、式内社「佐波神社」は当社でほぼ確定しているが、二座のうち一座を大沢里字白川の山神社とする説がある。
【ご利益】
子孫繁昌・息災延命・諸願成就
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