もとは石火、火打ち石、岩で火を燃やして奉斎、火災が多く火を部に
伊志夫神社 静岡県賀茂郡松崎町石部98
[住所]静岡県賀茂郡松崎町石部98
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伊志夫神社(いしふじんじゃ)は、静岡県賀茂郡松崎町石部にある神社。伊豆半島の南西、国道136号線を石部交差点で折れる。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「伊志夫神社(伊豆国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。『伊豆国神階帳』に「従四位上 いしひの明神」とある。もとは山道川対岸の禅宗院付近、神田と呼ばれた地に鎮座したという。

現在も禅衆院境内入口に、牡牝二石(夫婦岩)がある。牝石は高さ4メートルほど。石の頂上部に窪みがあって、往古は火を燃やして奉斎したという。

そのため、石火明神と称されるようになり、村名も石火と呼ばれるようになった。当社は石火大明神社などとも呼ばれた。

石火は火打ち石からであり、当社は「石火民族発祥」とされる。「牛頭石火宮宝印」というものが現存するともされる。

ところが、度々火災が起こるため、戦国時代の天文年間(1532年-1555年)、「火」の字を「部」と変えて、石部と称するようになった。

明治6年(1873年)8月、村社に列し、明治40年(1907年)6月21日、神饌幣帛料供進社に指定された。

御祭神は大山祇之神事代主命も併せて祀るとも。例祭は1月17日。また、陰暦1・5・9月の17日、信者達は「御石講」と称し、当社を参詣する風習がある。

また、ここに明治初期から伝わる神楽獅子には、舞いに用いるものとは別に、高さ・幅・奥ゆきともに45センチという大きな雄雌二つの獅子頭がある。

毎年1月18日、「鈴の舞い」を演じながら、氏子全戸をめぐり、悪魔払いを行なう。

当社の神職は昔から石部の大屋家が代々受けついでおり、同家は雲見・上ノ山城の城主高橋丹波守の同族、高橋和泉守六郎左衛門の子孫だといわれている。

境内社に、三峰神社、牛頭天皇津島神社、濱川神社、秋葉神社がある。また境内には多くの石祠や石仏なども祀られている。

なお、式内社「伊志夫神社」の論社は他に、町内松崎の伊那下神社がある。

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伊志夫神社 静岡県賀茂郡松崎町石部
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