式内・仲大歳神社の論社を否定、500年続く古社、三番叟とナギの大木
[住所]静岡県賀茂郡西伊豆町中574
[電話]-
神明神社(しんめいじんじゃ)は、静岡県賀茂郡西伊豆町中にある神社。単に神明社(しんめいしゃ)、海名野神明社とも。住所は仁科とされることもあるが、旧中村。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「仲大歳神社(伊豆国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。
西伊豆町役場から仁科川に出て上流に向かう。仁科651にも同名の神社があるが、この神社は特に築地神明神社と呼ばれる。
築地神明神社を過ぎて、県道59号で仁科川の上流に向かい、海名野橋のバス停付近から川を渡る。近くには延命寺がある。
創建年代は不詳。かつて火災に遭って多くの記録を失った。『豆州志稿』によれば、室町時代の長禄3年(1459年)の棟札に「神名難分、本願須田対島頭」とある。
また、安土桃山時代の慶長3年(1598年)の札に「須田図書之助経営」とされているが、この二つの棟札は現存していない。
明治18年(1885年)の調査佐波神社祠官間野斉宮の報告によれば、「長禄元年(1457年)2月11日再建より重修の棟札あり」とあるが、この棟札も現存していない。
現在当社には12点の棟札が残されている。その中で最も古いと思われるものが、江戸時代初期の慶長15年(1610年)9月10日のもの。
以降、万治2年(1659年)、延享3年(1746年)10月13日、宝暦5年(1755年)9月16日、文化3年(1806年)7月などの棟札が残る。
明治6年(1873年)10月、村社に列し、栗原天神社・寺川駒形神社・岩谷戸八幡社・堀坂熊野社・一色山神社・祢宜畑子神社・白川三王社・大城八幡社・宮ケ原天神社を合祀。
大正9年(1920年)11月4日に鳥居を新設した。御祭神は天照皇大神(天照皇太神)、神紋は丸に五三の桐。例祭は11月初旬で秋祭り。
この秋祭りで、三番叟が11月2日夜と3日朝の2回奉納される。江戸時代中期の享保年間(1716年-1736年)から続くもの。町の無形民俗文化財。
人形の演じ手は地区の若衆で組織され、三体の人形をそれぞれ二人で操り、御祭神や先祖、自然に対する感謝と五穀豊穣、家内安全、国土安穏、天下泰平、悪疫祓いの祈願を行う。
本殿の前には一対のナギの大木がある。いずれも樹高16.45メートル、幹周2.5-2.87メートル、樹齢500年。町の天然記念物に指定されている。
当社では現在、明確に式内社であることを否定している。それによれば、式内社「仲大歳神社」の「仲」が中村に由来したためかと推論。
しかし、往時中村は仁科庄の本郷に含まれていたこと。本郷にはすでに式内社「佐波神社」があり、村に式内社が二社存在することはない、こと。
また口碑に、「当社は式内にして、須田対島頭守広創建」とある。須田対島頭守広は文亀(1501年-1503年)・大永(1521年-1527年)の人である。
よって、須田氏が式内社を創建することはあり得ないこと、としている。
式内社「仲大歳神社」の論社は他に、松崎町那賀の仲神社、宮内の伊那上神社、松崎の伊那下神社がある。
【ご利益】
開運招福、五穀豊穣、平穏安寧

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神明神社(しんめいじんじゃ)は、静岡県賀茂郡西伊豆町中にある神社。単に神明社(しんめいしゃ)、海名野神明社とも。住所は仁科とされることもあるが、旧中村。御朱印の有無は不明。
『延喜式神名帳』にある「仲大歳神社(伊豆国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。
西伊豆町役場から仁科川に出て上流に向かう。仁科651にも同名の神社があるが、この神社は特に築地神明神社と呼ばれる。
築地神明神社を過ぎて、県道59号で仁科川の上流に向かい、海名野橋のバス停付近から川を渡る。近くには延命寺がある。
創建年代は不詳。かつて火災に遭って多くの記録を失った。『豆州志稿』によれば、室町時代の長禄3年(1459年)の棟札に「神名難分、本願須田対島頭」とある。
また、安土桃山時代の慶長3年(1598年)の札に「須田図書之助経営」とされているが、この二つの棟札は現存していない。
明治18年(1885年)の調査佐波神社祠官間野斉宮の報告によれば、「長禄元年(1457年)2月11日再建より重修の棟札あり」とあるが、この棟札も現存していない。
現在当社には12点の棟札が残されている。その中で最も古いと思われるものが、江戸時代初期の慶長15年(1610年)9月10日のもの。
以降、万治2年(1659年)、延享3年(1746年)10月13日、宝暦5年(1755年)9月16日、文化3年(1806年)7月などの棟札が残る。
明治6年(1873年)10月、村社に列し、栗原天神社・寺川駒形神社・岩谷戸八幡社・堀坂熊野社・一色山神社・祢宜畑子神社・白川三王社・大城八幡社・宮ケ原天神社を合祀。
大正9年(1920年)11月4日に鳥居を新設した。御祭神は天照皇大神(天照皇太神)、神紋は丸に五三の桐。例祭は11月初旬で秋祭り。
この秋祭りで、三番叟が11月2日夜と3日朝の2回奉納される。江戸時代中期の享保年間(1716年-1736年)から続くもの。町の無形民俗文化財。
人形の演じ手は地区の若衆で組織され、三体の人形をそれぞれ二人で操り、御祭神や先祖、自然に対する感謝と五穀豊穣、家内安全、国土安穏、天下泰平、悪疫祓いの祈願を行う。
本殿の前には一対のナギの大木がある。いずれも樹高16.45メートル、幹周2.5-2.87メートル、樹齢500年。町の天然記念物に指定されている。
当社では現在、明確に式内社であることを否定している。それによれば、式内社「仲大歳神社」の「仲」が中村に由来したためかと推論。
しかし、往時中村は仁科庄の本郷に含まれていたこと。本郷にはすでに式内社「佐波神社」があり、村に式内社が二社存在することはない、こと。
また口碑に、「当社は式内にして、須田対島頭守広創建」とある。須田対島頭守広は文亀(1501年-1503年)・大永(1521年-1527年)の人である。
よって、須田氏が式内社を創建することはあり得ないこと、としている。
式内社「仲大歳神社」の論社は他に、松崎町那賀の仲神社、宮内の伊那上神社、松崎の伊那下神社がある。
【ご利益】
開運招福、五穀豊穣、平穏安寧

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