鎌倉期勧請の巣鴨総鎮守、巣鴨鎮護の神、大イチョウと子育て狛犬
[住所]東京都豊島区南大塚3-49-1
[電話]03-3983-2322

大塚天祖神社(おおつかてんそじんじゃ)は、東京都豊島区南大塚にある神社。近代社格では村社。山手線の大塚駅のすぐ南。参拝すれば、御朱印を頂ける。

鎌倉時代末期の元亨年間(1321年-1323年)に創建されたと伝わる。当地の領主で、豊島氏中興の祖と呼ばれた豊島景村が伊勢皇大神宮を勧請したのが起源。

以来、旧巣鴨村の総鎮守、巣鴨鎮護の神として崇敬された。天明年間(1781年-1788年)に社殿が改築された。

伊勢の三大祭の一つである神嘗祭にあたり、祭儀が古くから巌修され、毎月7日、17日、27日は縁日として、昔から門前市をなす賑わいを呈していたという。

江戸時代になると、鬼子母神の信仰が盛んになり、一時境内に十羅刹女神堂が祀られたが、明治に入ると分離された。

『新編武蔵風土記稿』巣鴨村の条には、当社のことと思われる「十羅刹社」とあり、「鬼子母神を合祀す、村内の鎮守とせり」とある。

神明宮または神明社と称されていたが、明治6年(1873年)、天祖神社に改称した。大塚天祖神社は通称名であり、正式には天祖神社のみ。

昭和8年(1933年)に造営された旧社殿は、昭和20年(1945年)4月13日の空襲により完全に焼失した。

この際の空襲で、樹齢600年、樹高30メートルという御神木の夫婦イチョウも被災、一時枯死が心配されたが、現在までに蘇り、樹勢は旺盛である。

戦後になり、昭和25年(1950年)に拝殿が再建された。しかし、その後の区画整理により、社地が3分の1に縮小された。

昭和43年(1968年)9月、本殿・社務所・参集所の造営と幣拝殿の修復が完了した。御祭神は天照大御神

例祭は9月第3土・日曜日。巣鴨地蔵通り商店街各所で神輿渡御が行われる。毎年、多くの人々が参加し、賑やかな祭りになる。

鳥居の両脇には幕末の嘉永5年(1852年)造の狛犬があり、阿形は授乳している珍しい「子育て狛犬」として知られる。当社の名物である。

また、手水の吐水口は珍しいブロンズの狛犬型で、いわゆる手水舎の水噴き狛犬の一つ。石造のものは貴重だが、ブロンズのものも都内中心にいくつしかない。

境内社に、社殿向かって左手には熊野社(伊佐奈美命)・菅原社(菅原道真公)・厳島社(市寸島比売命)の合祀殿。

右側には稲荷社(宇迦御魂神)と、三峯社(日本武尊)・榛名社(埴山姫神)の合祀殿がある。

【ご利益】
開運招福、子宝・安産、子育て
大塚天祖神社 東京都豊島区南大塚
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大塚天祖神社 東京都豊島区南大塚の御朱印