もとは蛇山に鎮座、大スギと大蛇、雨乞いと祟りの蛇淵の伝承
諏訪神社 静岡県浜松市天竜区佐久間町相月285
[住所]静岡県浜松市天竜区佐久間町相月285
[電話]0538-35-6984

諏訪神社(すわじんじゃ)は、静岡県浜松市天竜区佐久間町相月にある神社。飯田線の相月駅の東南。相月諏訪神社とも。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「馬主神社(遠江国・周智郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。信濃国諏訪郡諏訪大社より御神霊を勧請したという。もとは現在地の少し北側にある蛇山というところにあったという。

室町時代の永享7年(1435年)11月12日、現在地に遷座したという。戦国時代の永正11年(1514年)、大永6年(1526年)、永禄2年(1559年)に造営の記録が残る。

江戸時代前期の慶安2年(1649年)、17石5升の朱印地が下賜された。江戸時代後期の文化11年(1814年)11月13日、社殿が造営された。

明治初年(1868年)、小相月に鎮座の八幡宮・天満宮を境内に遷座、明治6年(1873年)、村社に列した。

御祭神は建御名方神。明治45年(1912年)、八幡宮・天満宮を本殿に合祀した。脇宮として稲荷神社がある。例祭は7月26日、現在はその付近の日曜日。

境内には巨樹が多いが、中でも目立つのが樹高35メートルの、幹囲5.9メートルの大スギ。旧佐久間町の天然記念物に指定され、その後、市の天然記念物に。

当社の裏は、淵になっているところから、蛇淵と言われ、大蛇が住んでいると伝承されている。蛇淵からは、蛇道と言われる穴が信州諏訪湖まで続いているという。

ある年。大変な日照り続きになった。村人たちは困った末、当社神に祈願した。すると神託として、蛇淵の草を刈るようにというお告げがあった。

さっそく村人たちが草を刈ると、今まで晴れわたっていた大空の一点に小さな白い雲が現れたかと思うと、見る間にまっ黒な雲となって空いっぱいに広がった。

その後、滝のような大雨がものすごい音をたてて降り出した。村人たちは喜んで当社神に感謝した。以来、雨がふらなくて困った時は、草刈りするようになった。

またある時、この近くで工事をしていた人が、コンクリートで、蛇道とは知らず、その穴をふさいでしまった。

すると、数日後、工事をしていた人が、わけのわからない病気にかかってしまった。病院では治癒不能、当社禰宜が祈願したところ、「蛇道をふさいだ祟り」と出た。

さっそく、蛇道をもとの通りに開けると、病気はすぐに治ったという。この蛇淵、現在もコンクリートに囲まれながら、現存する。

境内社に、日月神社・若宮八幡社、子安神社・八幡大神・三峯神社・山之神社・天白神社・藤吾神社・次郎兵衛霊神・若宮霊神・山之神社・若宮霊神・平隆寿霊神、行者霊神がある。

なお、式内社「馬主神社」の論社は他に、森町三倉字大久保の八幡神社、中部の馬背神社、半場の神妻神社がある。

【ご利益】
家内安全・一家繁昌・五穀豊穣・職業繁昌・文学守護・交通安全
諏訪神社 静岡県浜松市天竜区佐久間町相月
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