奈良初期に恵比寿神を奉斎した若狭ゑびす、西の神・西神社、陶之宮
須部神社 福井県三方上中郡若狭町末野36-11
[住所]福井県三方上中郡若狭町末野36-11
[電話]0770-62-0502

須部神社(すべじんじゃ)は、福井県三方上中郡若狭町末野にある神社。現在は恵比須神社として知られる。国道27号線の丹後街道を嶺南牧場近くで北進。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 北陸道神 若狭国 三方郡「須部神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。現在は若狭ゑびすとして知られる。

江戸時代中期の寛延2年(1749年)『若狭國志』によれば、奈良時代初期の養老2年(718年)9月28日に垂跡、養老3年(719年)3月23日に祠が創建された。

一説に、ある日、鳥羽谷の山内村の飛永治右衛門(富永治右衛門)の持ち山である末野の神ヶ谷にエビス神が飛んで来て、杉の木にとまった。

そこで、富永家の屋敷内に屋敷神として祀ったが、後に現在地に祠を建てたという。

あるいは、桜樹の下に宝鏡が現れ、婦人に託宣があり、「われは、恵比寿三郎。社殿を建立せよ」ということで、創建された、とも。

『若狭国内神名帳』に「正五位 酒部明神」とある。通称はえべっさん。別に西の神さん・西宮・西神社とも呼ばれる。御祭神は、蛭子大神(恵比須)。

陶津耳命を配祀する。当地は古代製陶所遺跡として、末野の山麓には多数の土器破片を堆積した遺跡がある。

陶津耳命を祀ることから陶ノ宮となり、この「陶」が社名の「須部」と関連し、地名の「末野」につながったと考えられている。

現在は大国主大神も祀る。「子らの守り神」としての信仰が篤く、県内はもとより、京都・大阪・滋賀・石川・岐阜・愛知などから参拝者が相次いでいるという。

旧別当は一向宗宝重寺。現在、例祭は10月27日が秋季例祭、4月22日が春季例祭。恵比須祭とも。

境内社に、八幡宮・大國主命・少彦名命・天満宮・日枝社・倉稲魂命・皇大神宮などがある。

参道右手には昭和25年(1950)10月建立の狛鯛があり、参道は右に90度曲がる。

江戸時代前期の正保2年(1645年)に若狭藩主酒井忠勝が寄進した朱の鳥居が、現在は町指定重要文化財。

本殿の縁に神殿狛犬が、幣殿左右に幕末の安政6年(1859年)3月建立の、うなだれたような狛犬が、他に越前かむろ型狛犬が一対ある。

【ご利益】
商売繁盛、大漁満足、子供の守護神(公式HP
須部神社 福井県三方上中郡若狭町末野
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