当地で酒造した阿知使主の裔の酒人親王を祀る、地名も坂人(さかと)
酒人神社 愛知県岡崎市島坂町酒人木ノ元328
[住所]愛知県岡崎市島坂町酒人木ノ元328
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酒人神社(さかんどじんじゃ)は、愛知県岡崎市島坂町酒人木ノ元にある神社。東海道本線の西岡崎駅の西南、名鉄西尾線の碧海古井駅の東。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 三河国 碧海郡「酒人神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

社殿によれば、平安時代前期の貞観年間(859年-877年)、宇津左衛門によって、清酒の祖神として祀られた。

周囲は弥生時代中期から平安時代にかけての土器が出土する坂戸遺跡になっており、古代の豪族を葬る二子古墳にも近い。

主祭神は酒人親王。百済から日本へ渡り、鍛冶や織物、大工、酒造りの技術を伝えた阿知使主の子孫である。

朝廷の支配力が全国に及ぶようになった時期に、酒人親王がこの地に移り住んだとされ、酒人親王は、当地で清酒の醸造に成功したという。

そのため、当地は美酒発祥の地とされている。酒人という社名は、「さかんど」「さかと」「さかひと」などと読まれ、当地名は坂人(さかと)。

酒人親王は、朝廷から地位を示す名前である忌寸の姓を与えられ、酒造りの技術をこの地に伝えたことなどから、崇敬された。

ただし、御祭神については、一説に、酒人造の祖神である彦坐命とも考えられている。また、第26代継体天皇の皇子である菟皇子を酒人公の祖とする説もある。

当社の別名は、酒人天神・三本木の宮(三本木ノ宮)で、現在もそのまま地名になっている。明治元年(1868年)、明治天皇の東幸に際しては奉幣があった。

明治5年(1872年)9月18日、郷社に列し、明治40年(1907年)10月26日には神饌幣帛料供進社に指定された。

現在までに、食物の神として稲倉魂尊を配祀している。例祭は10月第1土曜日。岡崎観光きらり百選の48番。

社号標には「郷社式内酒人神社」とある。社殿前には昭和3年(1928年)10月建立の狛犬が安置されている。境内社一宇と、伊勢両宮遥拝所がある。

【ご利益】
産業振興、事業成功、一族・子孫繁栄
酒人神社 愛知県岡崎市島坂町酒人木ノ元
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