もとは吉備の高島宮跡「武の御宮」、10月例大祭にはねおどり
八幡神社 広島県福山市田尻町2423
[住所]広島県福山市田尻町2423
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八幡神社(はちまんじんじゃ)は、広島県福山市田尻町にある神社。近代社格では村社。武ノ宮八幡宮、田尻八幡神社とも。御朱印の有無は不明。

創建年代は不詳。田尻村の奥頭が、『古事記』では8年、『日本書紀』では3年、初代神武天皇が滞在した、吉備の高島宮跡の候補地の一つ。

そのため、神武天皇が東遷を完了した後、当地の住民が誠意を表して、王ケ峯の山腹の現在地に社殿を営み、遺蹟を称えたと考えられている。

もとは「武の御宮」と称し、神武天皇を祀る社で、現在も御祭神の1柱。ただし、戦国時代の永禄3年(1560年)の再興以前の詳細は不明。

永禄3年、再建され、江戸時代を通じて、慶長17年(1612年)、万治元年(1658年)、元禄4年(1691年)、天明元年(1781年)と社殿造営があった。

この過程で、永禄3年以降、長和八幡宮の御分霊を勧請、八幡を祀る社になった。御祭神は、仲哀天皇応神天皇神功皇后

明治になり、村社に列した。明治45年(1912年)、本殿・拝殿ともに焼失。大正5年(1916年)に本殿を、昭和3年(1928年)に幣殿・拝殿を造営した。

境内の入り口には社号標「武ノ宮八幡宮」と「吉備高島宮址」碑が建つ。幕末の嘉永7年(1854年)8月建立の狛犬一対がある。

石段の参道を上り詰めると神門があり、それをくぐると拝殿。拝殿の前に昭和30年(1955年)9月建立の狛犬がある。本殿脇に備前焼の頭部のみの狛犬がある。

例祭は10月第一土・日曜日で例大祭。節分祭が2月第1日曜日、夏越祭・虫送り祭が7月第1日曜日。

例大祭と夏越祭・虫送りでは、「はねおどり」が奉納される。備後福山領内の農村に存在し、江戸時代から継承されてきた雨乞おどり・礼おどりである。

はねおどりは沼隈町山南などにも伝えられているが、田尻のものは服装、音曲などの点で古形に近いものという。県指定無形民俗文化財。

境内社に、住吉神社、素盞嗚神社、稲荷神社、大年神社、天満宮、金刀比羅宮、護国神社がある。また、境内には、杏入植三百年記念碑がある。田尻町は杏の里として有名。

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八幡神社 広島県福山市田尻町
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