上賀茂を勧請、往時は高150石、雷除けの神、2本の三本杉
鴨神社 岡山県赤磐市仁堀西678
[住所]岡山県赤磐市仁堀西678
[電話]086-728-2393

鴨神社(かもじんじゃ)は、岡山県赤磐市仁堀西678にある神社。国道484号線が、県道255号線と交わる付近。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 備前国 赤坂郡「鴨神社三座」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創立年代は不詳。京都の上賀茂の神を勧請したものとの伝承がある。明治初年(1868年)まで、京都上加茂神社の社家松下氏、西池氏の両家が社務を統理した。

『備前国神名帳』に「赤坂郡 正四位下 鴨布施明神」と記されている。他に、「正五位下 鴨布施明神」という別の神名があり、上仁保多賀に鴨布勢神社が存在する。

『延喜式』神名帳の「三座」について、由津里鎮座の片山神社由緒では、そのうちの一座が片山神社だという。

式内社「鴨神社三座」はほぼ当社で間違いないと思われるが、当社以外の上述三社も式内参考社とされる場合がある。

江戸時代前期の寛文5年(1665年)11月、社殿が造営された記録が残る。

『吉備温故秘録』によれば、当社地周辺は上賀茂神社の社領であった。もとより賀茂別雷神社と深い関係にあったと推測されている。

当社領の石高は実に150石、その収納で運営にあたったが、明治維新以来社家は廃止となり、当地に社掌を置き、造営などはすべて氏子の負担となった。

明治6年(1873年)2月1日、村社に列した。御祭神は、鴨別雷命、玉依日子命、鴨建角身命の3柱。

ただし、当社では鴨別雷命を饒速日命の別称とし、鴨建角身命を大国主尊宗像三神多紀理姫命の第一子で、事代主尊の長兄、つまり阿遅鉏高日子根神としている。

例祭は10月第4日曜日。近年、雷除けの神として信仰する人が多いという。毎年5月3日には雷除祈願祭が行われ、近郷近在からの参拝が多い。

社殿は、南面して建てられており、本殿は、幕末の慶応元年(1865年)に改築されたもので、一間社流造・桧皮葺きで、周囲には板塀が巡らされている。

拝殿前の境内両わきには、三本杉と呼ばれる、地上4-5メートルのところから三幹に分かれた、樹齢350年と推定されている、町指定天然記念物の大杉がそそり立っている。

境内には稲荷社などがある。

【ご利益】
雷除け、厄災除け、夫婦和合、安産
鴨神社 岡山県赤磐市仁堀西
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