正木山山頂、備中・吉備国最古とも、本殿なく古来より磐座を祀る
[住所]岡山県総社市秦4035
[電話]0866-95-9933

麻佐岐神社(まさきじんじゃ)は、岡山県総社市秦にある神社。総社駅の西5キロほど、標高381メートルの正木山の山頂。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 山陽道神 備中国 下道郡「麻佐岐神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

境内入口に、「本州十八社之一也」「備中国最古之社」「古代神社(磐座)」「全国随一最高之磐境」という、小さな標が立っている。

ここにあるように、備中国最古、あるいは吉備国最古(『平成祭データ』)などとも言われるが、当社の創祀年代は不詳。

社殿の前には、奥津宮という小さな標がある。北東麓にある石畳神社には、辺津宮という標が立ち、関連が指摘される。また、当社登山道の途中に祓所があり、そこが中津宮。

当社には本殿がなく、磐座を祀る。『備中誌』に、「秦下村に有山の頂に標の石有秦下秦上の福谷に蟠る高山也今廃して社地のみ礎ばかり残れり」とある。

また、「古来より霊石有此石礎方二間位と見ゆ」とも。御祭神は大国魂神。大国主神とも、あるいは天照大神ともされる場合がある。

さらに、一説に正鹿山津見命ともされる。正木山は麻佐岐山とも書かれ、古来より山頂の霊石を霊代として、これを御神石として奉斎されてきた。

本国一宮格に定められたという。ただし、一般的に備中国一宮は岡山市北区の吉備津神社ではある。

社地の現況から、一貫して本殿らしい建物は建てられたことがなかったらしい。天正3年(1575年)6月18日に祭礼が斎行された記録があるという。

また、岡山藩主池田氏においても、旱魃の時は祈雨の祈願所と定め、非常の災害や流行病などが起こった時には、藩主が祈願の奉幣を行った。

江戸時代中期、享保18年(1733年)5月の岡山藩主池田継政の自筆による五穀成就祈願の守箱が現存する。

明治40年(1907年)、村社に列した。通称は「まさきさん(マサキサン)」。例祭は5月11日。4月第4日曜日が春季大祭、7月11日が夏祭。

境内には、中国電力のマイクロウェーブ波の反射板がある。中国電力が車で定期点検に来るため、北側参道が辛うじて保たれている状態だという。

【ご利益】
身体壮健、リフレッシュ、病気平癒、開運招福
麻佐岐神社 岡山県総社市秦
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