国府に近い港の神、神坂津宮大明神、式内・津神社か国津神社か
津之宮神社 長崎県壱岐市石田町池田西触19
[住所]長崎県壱岐市石田町池田西触19
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津之宮神社(つのみやじんじゃ)は、長崎県壱岐市石田町池田西触にある神社。津の宮神社とも。郷ノ浦港から国道382号線を東へ6キロほど。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 西海道神 壱岐国 石田郡「国津神社」「津神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では無格社。

創祀年代は不詳。『壱岐名勝図誌』によれば、平安時代前期の昌泰4年(901年)、菅原道真が筑前大宰府に下った頃、当所に津、つまり港があったことは明らか、という。

それ以前に、港の守護神が祀られていたようで、大社であってもよいはずの地勢なのに、今は水田となっている、ただし、里の名は津宮となっている、としている。

この『壱岐名勝図誌』や『神社考』では、当社を式内社「津神社」としている。『壱岐国続風土記』に「津宮大明神、在津宮、所祭葺不合命玉依姫命也、石祠云々」とある。

また『壱岐神社帳』に、「神坂津宮大明神、古来にて勧請年数不知、石保古良あり、定祭九月九日、寛文元、辛丑年再建云々」とある。寛文元年は江戸時代前期の1661年。

『式内社調査報告』では、国府が近いことから、式内社「国津神社」であるとしている。明治9年(1976年)12月、「無格、社公称許可」の記録が残る。

御祭神は、彦波激武草葺不合尊・玉依姫命。例祭は11月9日。現在は狭い社地ながら、小さな社殿の中に二つの石祠が祀られ、地元による祭祀が続けられている。

なお、式内社「津神社」の論社は他に、郷ノ浦町牛方触に式内同名神社が、式内社「国津神社」の論社は他に、郷ノ浦町渡良浦にやはり式内同名神社がある。

また、この渡良浦の国津神社は、式内社「津神社」に比定される場合がある。

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津之宮神社 長崎県壱岐市石田町池田西触
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