式内・建布都神社の論社の杉尾大明神を合祀
八幡神社 徳島県阿波市市場町香美字八幡本176
[住所]徳島県阿波市市場町香美八幡本176
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八幡神社(はちまんじんじゃ)は、徳島県阿波市市場町香美八幡本にある神社。近代社格では村社。香美の八幡さんとして親しまれている。御朱印の有無は不明。

境内入口には、鳥居が二つ並んでいる。左の鳥居には「八幡宮」の扁額が、右の鳥居には「杉尾大明神」とある。

創建年代は不詳。境内の石碑には、細川氏が秋月城で阿波を支配していた14世紀半ば、つまり南北朝時代ではないかと推定している。

明治以降、周辺のいくつかの小社を合祀した。その中には、大正8年(1919年)に合祀した善入寺鎮座の杉尾神社が含まれている。

この杉尾神社が、『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 阿波国 阿波郡「建布都神社」に比定される式内社(小社)の論社。

『阿府志』に「香々美村藤太夫須賀在俗号杉尾大明神」とあり、式内比定根拠となっている。当社への合祀は吉野川改修工事で杉尾神社の旧地が河川敷となったため。

現在までに御祭神は、応神天皇神功皇后玉依媛命大己貴命事代主命大山祇命猿田彦命萱野媛命菅原道真公。

杉尾神社の場合、大己貴命が御祭神の場合が多い。ただ、式内社名から考えると、建布都神。『古事記』に武甕槌命の別名とある。

また、建布都神は、奈良の石上神宮御祭神と同じく、武甕槌神の帯びていた霊剣だともいうが、当社の御祭神には含まれていないようだ。

平成8年(1996年)10月、改築奉賛会が結成され、社殿の改築が着手され、平成10年(1998年)に竣工した。

境内には、境内社が一宇、石祠や、猿田彦大神、社日が祀られている他、江戸時代中期の寛政4年(1792年)8月の紀年が彫られた石灯籠がある。

なお、式内社「建布都神社」の論社は他に、市場町香美郷社本土成町郡に式内同名神社があり、土成町成当に赤田神社、市場町犬墓の伊笠神社がある。

【ご利益】
厄災除け、安産、地域安全、病気平癒
八幡神社 徳島県阿波市市場町香美八幡本
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