平地祠・平治権現「おへーしさん」、明治に式内比定で改称
建布都神社 徳島県阿波市市場町香美郷社本18
[住所]徳島県阿波市市場町香美郷社本18
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建布都神社(たけふつじんじゃ)は、徳島県阿波市市場町香美郷社本にある神社。県道12号線の撫養街道を県道2号線で南下、県道138号線を東進した近く。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 阿波国 阿波郡「建布都神社」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。

創祀年代は不詳。以前は平地祠、あるいは平治権現と称し、通称は「おへーしさん」。

当地は平安時代、大野寺の末寺岡ノ坊があったところとされ、現在も寺北の地名を残しているという。

また、戦国時代の香美氏の居城跡ともされ、長宗我部氏との戦で香美馬之助が戦死するまで、数々の哀話を秘めているという。

八幡神社との式内論争があり、幕末の安政3年(1856年)の掲額「式内小社建布都神社」がある。

明治3年(1870年)、現社号に復称した。明治5年(1872年)、郷社に列した。明治40年(1907年)10月、神饌幣帛料供進社に指定された。

御祭神は建布都神。『古事記』に武甕槌神の別名とある。また、奈良の石上神宮御祭神と同じく、武甕槌神の帯びていた霊剣とも。

どちらにしろ、物部氏ゆかりの社。他に、経津主命大山祇命事代主命を祀る。例祭は10月23日で例大祭。境内末社に、天満宮と山神宮がある。

青面金剛碑や社日も祀られている。当社の拝殿の屋根は、シャチホコのほか、白虎、青龍、朱雀、そして玄武、といった四神があしらわれている。

南北朝時代の応安2年(1369年)、法眼定金によって造立された板碑があり、建てられているところは、直径17メートルの円墳である建布都古墳。

古墳は史跡であり、板碑は町の文化財に指定されている。他に境内には、安政3年建立の出雲構えの狛犬一対がある。

なお、式内社「建布都神社」の論社は他に、土成町郡に当社および式内同名神社があり、土成町成当の赤田神社、市場町香美八幡本の八幡神社、市場町犬墓の伊笠神社がある。

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建布都神社 徳島県阿波市市場町香美郷社本
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