室町期の勧請、もとは海岸線沿い丘陵上、JR品川駅の至近
[住所]東京都港区高輪4-10-23
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高山稲荷神社(たかやまいなりじんじゃ)は、東京都港区高輪にある神社。近代社格では無格社。JR品川駅のすぐ近く。御朱印の有無は不明。

具体的な時期は不明だが、室町時代から戦国時代にかけて、京都伏見稲荷大社の御分霊、正一位福聚稲荷大明神を勧請し、創建したと伝えられている。

旧社地は200段以上の石段を上る、海岸線沿いの小高い丘陵上に置かれたことから、「高山」と号した。

当時、社前は海辺で、房総方面からの舟の目標となっていたという。高輪南町・下高輪町の鎮守で、『江戸名所図会』には「高山稲荷社」として当時の風景が描かれている。

古い扁額には、「高山神社」ともある。明治になり、東京遷都に伴い、明治天皇の東幸において、当社で休息・野立したと伝わる。

明治5年(1872年)、旧社地を含めた旧久留米藩邸跡地に毛利公爵邸が建設されることになり、毛利家より替地の寄進がって、現在地に遷座した。

大正12年(1923年)の関東大震災後、国道の拡張に伴い、社地が削られ、北から南へ伸びていた参道も現在の形に移動された。

昭和6年(1931年)9月、現社殿が造営され、昭和63年(1988年)には鳥居・屋根の改修が行われた。

御祭神は、宇迦之御魂神。例祭は9月15日。

境内の片隅には、江戸時代中期の延享2年(1745年)に奉納された水鉢がある。手水舎付近には区登録有形民俗文化財の石燈籠(おしゃもじさま)がある。

「おしゃもじさま」は、縁結びの神として祀られているが、その名の由来はわかっていない。現在の高輪3丁目にあたる石神横町鎮座の石神社(釈地大明神、釈神社とも)のこと。

石神横町(しゃくじんよこちょう)が「おしゃもじ横町」に転訛したとも。明治以降、当社地に遷座した。

もとは切支丹灯籠であり、高輪海岸で処刑された外国人宣教師の供養のために造立された、また海中より出土したなどとされている。

他に境内には、幕末の慶応元年(1865年)9月造の狛犬、昭和4年(1929年)9月奉納の水盤などもある。

現在の社地は非常に狭く、小さな神社ではあるが、ターミナル駅前の立地もあり、参拝者が後を絶たず、多くの人々に愛され、風格のある神社である。

【ご利益】
五穀豊穣、産業振興
高山稲荷神社 東京都港区高輪
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