世羅郡内の総産神、東西に関連八幡、古代の祭祀場跡、藩主の寄進
和理比賣神社 広島県世羅郡世羅町本郷292
[住所]広島県世羅郡世羅町本郷292
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和理比賣神社(わりひめじんじゃ)は、広島県世羅郡世羅町本郷にある神社。国道184号線と432号線の交差点近くを北上する。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳山陽道神 備後国 世羅郡「和理比売神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

創祀年代は不詳。もとは、世羅郡内の総産神であり、社費などは50ヶ村全体から納められていたという。

御祭神は櫛名毘賣神。社名から考えると、和理比売命だと思われる。奇稲田姫命のこととされ、その影響で現御祭神名になったか。あるいは、伊邪那美命のことであるとも。

一説に、もとの鎮座地は現在地の西2キロにある寺町の八幡神社の場所にあったという。八幡神社西隣には、白鳳期の廃康徳寺跡がある。

その寺院と関係があったと思われる豪族の墳墓があり、県の史跡に指定されている、郡内最大の横穴式石室を持つ康徳寺古墳がある。

さらにその北方約500メートルには宇山祭祀遺跡がある。一帯が古代祭祀と深く結びつくものばかりで、当社との関係が想像される。

また、当社の南東2キロの小世良の八幡神社周辺にも古墳が多い。寺町八幡神社を別宮といい、小世良八幡神社を本宮という。

なんらかの政治的理由によって、その中間的位置である現在地に、遷座したともされる。遷座の時期は鎌倉時代とも。

江戸時代中期の寛保年間(1741年-1743年)、安芸広島藩5代藩主浅野吉長が神田を寄進したという。明治4年(1871年)5月11日、郷社に列した。例祭は11月3日。

境内社に合併社がある。八幡神社・大山神社・艮神社・荒神社を合祀したもの。ただし、『広島県神社誌』には、大仙社とある。

【ご利益】
五穀豊穣、厄災除け、安産、家内安全
和理比賣神社 広島県世羅郡世羅町本郷
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