上毛野君に関わる前橋天神山大古墳群の中心、円墳墳頂に鎮座
[住所]群馬県前橋市広瀬町2-28-1
[電話]027-263-2393

飯玉神社(いいだまじんじゃ)は、群馬県前橋市広瀬町にある神社。近代社格では村社。後閑飯玉神社とも。御朱印の有無は不明。

東日本最古の前橋天神山大古墳群の中心、6世紀の全長約39メートルの円墳の墳頂に鎮座する。古代、当地方一体は大豪族、上毛野君に関わる初期の東国文化圏だった。

当社の北には国の史跡である八幡山古墳、市の史跡である前橋天神山古墳、南にはいずれも市の史跡である亀塚山古墳と金冠塚古墳、そして文珠山古墳がある。

創建年代は不詳。『上野国神名帳』に記載されている群馬東部「正五位上 毛野明神」に比定される。

鎌倉時代の文永3年(1266年)、鎌倉幕府の関東下知状に、当地「後閑郷(村)」の名が上野国の中の地名として記されている。

室町時代の応永年間(1394年-1428年)、天候不順にため、凶作が続き、困窮の中新たに五穀豊穣の祖神である保食命(宇気母智命)を勧請・合祀した。

そこで、稲魂を語源とする飯玉明神に改称された。社は全村民に護持・崇敬され、鎮守として、広く氏子崇敬者に親しまれた。

幕末の嘉永5年(1852年)、神祇官白川家より正一位の神階を賜った。明治になり、村社に列し、明治30年(1897年)、間口2間、奥行3間の神楽殿が建立された。

大正10年(1921年)4月8日、神饌幣帛料供進社に指定された。境内末社は下記のように、21社ある。

・愛宕神社(火具土命
・琴平神社(金山彦命
・雷電神社(火雷命)
・大通龍霊神社(高龗命
・八幡神社(誉田別命
・諏訪神社(建御名方命
・稲荷神社(霧島稲荷神社、天下正一位稲荷社。倉稲魂命
・春日神社(天児屋根命
・星宮神社(北辰鎮宅霊符社。天之香々背男命)
・青麻神社(不詳。宮城県仙台市宮城野区を勧請?)
・熊野神社(伊邪那岐命伊邪那美命素盞嗚尊
・大山祇神社(大山祇命
・疱瘡神社(大名持命少彦名命
・神明神社(天照皇大神宮。大日孁命
・住吉神社(底筒男命・底筒女命)
・猿田彦神社(猿田彦命
・八坂神社(素盞嗚尊)
・蚕影神社(豊受比売命
・淡島神社(少彦名命)
・秋葉神社(火産霊命)
・菅原神社(天満天神宮。菅原道真公)

明治24年(1891年)9月造立と昭和62年(1987年)12月造立の狐像があり、二の鳥居の左側に双体道祖神。霧島稲荷神社の鳥居の左手前には勇大天狗の石碑がある。

4月第1週日曜日に太々神楽が奉納される。二神反閇・四神の舞・宇寿目・岩戸開き駆け出しの舞・児屋根の舞・種蒔きの舞・打出の舞・像儀の舞・迦具土の舞などが舞われる。

なお、伊勢崎市堀口町の同名神社には往時に99社を分社した伝承が伝わる。また、高崎市の倉賀野神社には「飯玉縁起」が伝わる。

【ご利益】
五穀豊穣、商売繁盛、家内安全
飯玉神社 群馬県前橋市広瀬町
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