小幡藩主織田家の陣屋の鬼門封じ、拝殿に江戸中期探雲の天井画
[住所]群馬県甘楽郡甘楽町小幡1
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小幡八幡宮(おばたはちまんぐう)は、群馬県甘楽郡甘楽町小幡にある神社。近代社格では村社。県道197号線を第一区住民センターの所で東進。参拝すれば、御朱印を頂ける。

小波多神社、あるいは小幡神社とも。小幡陣屋の鬼門封じとして、江戸時代前期の正保2年(1645年)、領内の高田村より御神体、本殿ともに移し祀られたのが起源。

小高い場所に拝殿が建ち、拝殿下の石段の両脇に組まれた石垣が歴史と風情を感じさせる。応神天皇を祀る。

3代将軍徳川家光から、社領7石の寄進があり、以来、明治維新に至るまで、歴代将軍の朱印が絶えることはなかった。

江戸時代中期の明和4年(1767年)8月、山形大弐によるいわゆる明和事件の影響を受けて、小幡藩主織田家は出羽国高畠への移封された。

その後、松平忠恒が代わって小幡藩主に着任。以降も、当社に対する崇敬の念や祭祀に対する礼は継承された。

明治7年(1874年)、村社に列し、明治39年(1906年)2月には神饌幣帛料供進社に指定された。

明治42年(1909年)1月29日、同村大字善慶寺の村社熊野神社、大字国峰の村社石上神社をはじめ、各社を合祀した。

一時期、古代の小波多連の領地にちなみ、小波多神社に改称したが、戦後、熊野神社・石上神社を復社させ、昭和25年(1950年)12月28日には現社号に改称した。

例祭は10月15日で秋季大祭。例大祭には、屋台や神楽が町内を練り歩く。春季例祭が4月10日。

拝殿は西向きで、間口3間半(6.3メートル)、奥行き3間(5.4メートル)、瓦葺きで、板囲い、または半格子及び板戸で、本殿口は2枚の半格子戸。

天井は、木を直交させ四角格の格子に組んだ格天井で、中央に1.4メートル四方の大枠があり、周りに46センチ四方の小枠が90ある。

その天井の天井画が有名で、 町の重要文化財に指定されている。毎週日曜日午前9時から午後3時まで公開されている。

天井画の画面は、枠材を除き41センチ四方の正方形。中央大枠内に龍が画かれ、「法橋探雲行年72歳筆」の署名と落款(印)がある。

四周外側36の小枠に藤原公任撰による「三十六歌仙」の極彩色の肖像画に歌と名が記されている。その他54の小枠には、花鳥・人物・動物類が画かれている。

小枠の画はすべて中央の龍に向かい、龍は本殿に向かっている。

画者の佐藤守照(1724年-1812年)、探雲と呼ばれ、江戸時代中期の人で、野上(富岡市)の出身、江戸に出て、狩野探信に学び、花鳥画を最も得意とした。

他に、神楽が町の無形文化財に、山車と円空佛が文化財に指定されている。元禄14年(1701年)造とされる神輿が町立資料館に保存されている。

境内入口には桜の大木がある。拝殿の天井画はもとより、本殿や神楽殿にも素晴らしい彫刻がちりばめられている。

参道には昭和7年(1932年)2月建立の狛犬があり、境内社の弁財天の前にも別の狛犬がある。

なお、当社は、先述の熊野神社や石上神社の他、白倉神社も兼務しており、それら兼務社の御朱印も授与している。

【ご利益】
厄災除け、方除け(公式HP
小幡八幡宮 群馬県甘楽郡甘楽町小幡
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