継体天皇が皇女・麻績の病気平癒を祈念、村名は後に牧谷
麻気神社 福井県南条郡南越前町牧谷54-19-1
[住所]福井県南条郡南越前町牧谷54-19-1
[電話]-

麻気神社(まきじんじゃ、麻氣神社)は、福井県南条郡南越前町牧谷にある神社。JR南条駅の東2キロ、県道203号線沿いにある。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「麻気神社(越前国・丹生郡)」に比定される式内社(小社)の論社。『越前国神階帳』に「従五位 目開神」とある。近代社格では村社。

社伝によれば、当国に潜居の男大迹王(第26代継体天皇)が大伴金村大連などの要請を受け入れ、天皇位に就く時、皇女である麻績娘女が病床に伏した。

薬効がないのを憂いていたところ、奇玉饒速日命に平癒を祈念、皇女の病が癒えたので、社殿を造営して祭祀したという。

皇女の名である麻績の「麻」と、病気の「気」から、社名や村名は「麻気」となり、、村名は後に牧谷となったという。

ただし、麻績娘女は『日本書紀』にある麻績娘子のことと思われ、その場合は継体天皇の妃の一人になる。『古事記』には麻組郎女とある。

ただし、麻気神といえば、石凝姥命の父である天糠戸命。奈良県の田原本町に、鏡作麻氣神社がある。

摩氣・摩気となれば、京都府南丹市に式内名神大社摩氣神社がある。この摩氣神社も式内社名は麻気神社である。

式内社で同名の神社は他に、越前国足羽郡にもある。近江国高島郡には麻希神社(まきじんじゃ)がある。隠岐国知夫郡の「真気命神社/眞氣命神社」も麻気・麻氣とされる。

奇玉饒速日命といえば、奈良県の明日香村に式内大社の櫛玉命神社があり、玉造連の祖神を祀る。

当社の例祭は4月21日。境内右手に、境内社として養蚕神社が鎮座する。

境内にはスギの巨樹がぴったり寄り添うように2本ある。いずれも樹高35メートル、目通り幹囲は5.1メートルほど。推定樹齢は300年程度。

なお越前国丹生郡の式内社「麻気神社」の論社は他に、丹生郡越前町真木の当社および式内同名神社と、越前市牧町の酒列神社がある。

【ご利益】
病気平癒、健康長寿、身体壮健
麻気神社 福井県南条郡南越前町牧谷
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