明治合祀の村社・式内論社、昭和に復社、「ころり観音」
神明神社 福井県越前市三ツ口町122
[住所]福井県越前市三ツ口町122
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神明神社(しんめいじんじゃ)は、福井県越前市三ツ口町にある神社。県道28号線の千福の交差点の南東に鎮座する。近くには紫式部公園がある。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「大山御板神社(越前国・丹生郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。拝殿の中の扁額には「神明宮」とある。

創祀年代や由緒は不詳。『足羽社記』に「三太。今云三口歟。又延喜式所戴大山御坂神社是處乎」とある。『越前国名蹟考』にも同様の記載がある。

明治41年(1908年)5月13日、若竹町の無格社伏拝神社(伏し拝み神社)に合祀され、御神体も併合された。現在の若竹町の神明神社である。

合祀は明治41年6月27日とも。合祀前には村社に列していた当社が、無格社に合祀されるのは珍しい。明治36年(1903年)、武生に大火があった関係だろうか。

昭和末期、河野村菅谷の神社の御神体を一旦、上総社とも呼ばれる若竹町の神明神社に合祀、後に当社に分祀した。御祭神は天照皇太御神

社殿の左手に、「ころり観音」が祀られている。伝承によれば、近くの竹藪の中にぽつんと野ざらしになっていた観音さまを村人が見付けたもの。

この村人は、もったいないと、当社前に移して手厚く祀った。この観音さまにお参りすると、長患いをすることなく、ころりと逝くことができると秘かに伝えられた。

村人たちは「ころり観音さま」と呼んで祀り、また近隣の信仰を集めたという。平成22年(2010年)、鳥居が建立され、その建立式典と、ころり観音法要、ご供養献灯が行われた。

なお、式内社「大山御板神社」の他の論社に、福井市片粕町の八幡神社、鯖江市鳥井町の春日神社、越前町乙坂の大洗磯崎神社がある。

【ご利益】
開運招福、健康長寿
神明神社 福井県越前市三ツ口町
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