気比大神「よき背の波かま」、9月に屋台・おしゃぎりの瀬波大祭
[住所]新潟県村上市瀬波浜町4-16
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西奈彌神社(せなみじんじゃ)は、新潟県村上市瀬波浜町にある神社。村上駅の北西、三面川(みおもてがわ)左岸の砂丘に鎮座する。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「西奈弥神社(越後国・磐船郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。瀬波河三面川下流は、鮭漁により平安の昔から遠く都にも知られていた。その頃、御祭神である気比大神は、敦賀から五臣を供に下向した。

背の方からの波で、この地に到着して、「よき背の波かま」と言った。この地を背波と呼んで、当地に根付き、興産民生の礎を築いた。西奈彌の語源である。

気比大神であれば、氣比神宮伊奢沙別命。ただし、当地では保食神とも。また、異説として、高志の利波臣の祖である日子刺肩別命、あるいは月夜見尊という説もある。

当地では永く氣比宮(けひぐう)・氣比大明神(けひだいみょうじん)と呼ばれていた。明治以降は古来の呼び名である現社号に統一された。

昔の瀬波湊は、室町時代以降は三津七湊の土崎湊(秋田湊)から今町湊(直江津)への経由地だった。

また、江戸時代以降は北前船の寄港地として越後村上藩の海上の玄関口だった。現在の浜町の海岸沿いの丘陵の上には、江戸時代に設置された方角石が残されている。

村上藩はここに「沖ノ口番所」と呼ばれる番所を設け、港に出入りする船の確認、積荷の検査、税の徴収などを行っていた。

当社の境内に、境内社の祠がある。稲荷社・高良社・菅原社だと考えられている。例祭は9月4日。いわゆる瀬波大祭(せなみたいさい)で、9月3日にから行われる例大祭。

西奈彌羽黒神社の村上大祭(毎年7月6日・7日)、石船神社の岩船大祭(毎年10月18日・19日)と並ぶ市内の三大祭りの一つ。

瀬波大祭は、氣比大神の瀬波への来航上陸を祝うもので、神霊を乗せた御輿の後ろに、渡海船に擬せられた屋台を先頭に、計5台の屋台行列が町内を練り歩く。

また、「おしゃぎり」と呼ばれる屋台が曳き出される。おしゃぎりは、大祭に参加する瀬波の浜町、中町、新田町、上町、学校町の5町によって出される。

各町ごとに特色があり、2階には「乗せ物」、2階後方には「見送り」が飾られている。

なお、式内社「西奈彌神社」の論社は他に、先述した羽黒町の西奈彌羽黒神社がある。また、当社の境外摂社に、三面川対岸の多岐神社がある。

【ご利益】
大漁満足・商売繁盛、海上・交通安全、事業成功
西奈彌神社 新潟県村上市瀬波浜町
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