大聖寺惣鎮守、もとは山下神社、江戸後期の拝殿、特徴的な境内社
[住所]石川県加賀市大聖寺神明町16甲
[電話]0761-72-0451

加賀神明宮(かがしんめいぐう)は、石川県加賀市大聖寺神明町にある神社。近代社格では県社。国道305号線の中町の交差点を南に入る。参拝すれば、御朱印を頂ける。

当宮について

創建は安土桃山時代の慶長5年(1600年)ごろか。後述の、現在は当社の境内社である白山宮(白山神社)再建の際に建立された神明宮が当社のことだろうか。

どちらにしろ、白山宮とともに大聖寺惣鎮守だった。御祭神は天照大神。山ノ下寺社群の一つ。

神明宮と呼ばれた当社は、もとは城下山田町に鎮座していた。地名は伊勢の神宮(伊勢神宮)鎮座地である山田にちなむもので、神明屋敷跡もある。

拝殿は江戸時代後期の文政7年(1824年)に建立されたものが現存する。昭和34年(1959年)、それまでの山下神社(山ノ下神社)から現社号に改称した。

その千鳥破風唐破風付き入母屋造りの拝殿の前に明治31年(1898年)建立の狛犬が、軒下には幕末の嘉永3年(1850年)建立の狛犬が安置されている。

例祭は4月第2土・日曜日で桜まつり。9月1・2日には八朔まつりがあり、参道に露店がならび、境内の特設舞台では舞踊なども演奏される。

白山宮(白山神社)について

白山宮(菊理媛尊)は、奈良時代の養老年間(717年-724年)、加賀国一宮である白山比咩神社の白山五院として、白山妙理大権現を勧請、創建された、真言新義派大聖寺の守護神である。

社伝によれば、当初加州福田の里に三光院大聖寺として壮大な伽藍を造営し、神佛両部を奉祀していた。しかし、戦国時代の天文年間(1532年-1555年)、兵乱に遭った。

慶長5年、前田利長の封に際し、万堂山の続きの現在地に6反あまりの社地の寄進を受け、大聖寺の氏神として再建された。

さらに社地400歩を拝領し、神明宮、慈光院を建てた。本殿は慶長5年の秀れた建築で、当地方最古のものだったが、風災老朽のため倒壊、昭和40年(1965年)に再建した。

橋姫神社とその他について

他の境内社として、橋姫神社(玉依姫命保食神栲幡千々姫神)がある。明治32年(1899年)6月に創建されたもの。

大聖寺織物業組合、現在の加賀市織物協同組合の先人たちが京都府葛野郡太秦に鎮座する木島坐天照御魂神社の境内末社を勧請した。

木島坐天照御魂神社の境内末社は、むしろ本社よりも有名になった、織物の神である蚕養神社のこと。ただし、一般的に橋姫神社といえば、伊勢神宮の饗土橋姫神社か、京都府宇治市の橋姫神社か。

ともかく、その拝殿は、大正8年(1919年)10月、宮大工の天日仁太郎が設計し、大正9年(1920年)4月に完成したもの。

平成18年(2006年)、拝殿の屋根の傷みが目立つようになり、新築当時に使用した建材・工法による復元工事に着手、同年4月末に竣工した。

毎年10月3日には「機まつり」の祭礼行事が行われる。橋姫神社の本殿を護るように、明治32年(1899年)建立の狛犬が安置されている。

他に、松尾神社(大山咋命)があり、明治22年(1889年)建立の狛犬がある。また、琴平神社(大物主尊)がある。

【ご利益】
開運招福、家内・地域安全、産業振興、事業成功
加賀神明宮 石川県加賀市大聖寺神明町
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加賀神明宮 石川県加賀市大聖寺神明町の御朱印