丹波国造家の祖神、江戸中期の見事な社殿とフジキ、石鳥居
高座神社 兵庫県丹波市山南町谷川3557
[住所]兵庫県丹波市山南町谷川3557
[電話]0795-77-0456

高座神社(たかくらじんじゃ)は、兵庫県丹波市山南町谷川にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「高座神社(丹波国・氷上郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。丹波国造家の祖神を当地の守護神として祀られたのが初源とされる。

平安時代前期の元慶3年(879年)、改めて金谷村に社殿が造営され、創建時の鎮座地は現在でも「高座の森」や「式社森」と呼ばれ、神聖視されている。

古来、田久下田久下両村の氏神として歴代領主から崇敬、庇護され、中世には地頭の久下彌三郎源時重が社殿を改築した。

戦国時代には由良城主別所氏により社領の寄進や安堵、宝物の奉納などが行われた。

弘治3年(1557年)、神託が下り、現在地に遷座し、その際、久下政光が社殿を造営し、旧境内から移植された松の木は「お供の松」と呼ばれている。

江戸時代に入ると柏原藩主織田家から社領が安堵され、寛永3年(1626年)には氏子が浄財を募り、社殿を再建した。

古くから神仏習合し、別当寺院である神宮寺(社僧は梅本坊)が祭祀を司り、「高座大明神」や「高倉大明神」などと呼ばれてきた。

江戸時代中期の宝永2年(1704年)、氏子により再建された。これが現存する本殿である。棟梁は谷川の清水武右衛門、大工は谷川の清水七郎左衛門など。

本殿の平面は、桁行庇3間身舎5間、梁間身舎2間庇1間、正面に向拝1間を付ける。正面5間に対し、背面6間の特異な構成である。

斗供は和様三手先(正面詰組)中備え蟇股付、手挟蟇股板支輪などの彫刻や妻組の構成に、江戸初期の技法が駆使されているとされる。県指定重要文化財。

明治初頭に発令された神仏分離令により、仏教色が一掃され、明治6年(1873年)2月に村社に列した。

明治44年(1911年)に近隣に鎮座していた八神社を合祀した。明治45年(1912年)3月、神饌幣帛料供進社に指定された。

御祭神は高倉下命天火明命・比売命・建御雷命を配祀し、伊邪那美命保食命菅原道真品陀別命事代主命大国主命大雀命を合祀する。例祭は10月9日。

境内にあるマメ科のフジキ(ヤマエンジュ)は推定樹齢400年、樹高20メートル、幹周4.2メートル、根回6.5メートル。県の天然記念物に指定されている。

元禄6年(1693年)に造営された石鳥居は高さ4.57メートル、柱間3.8メートル。市の指定文化財に指定されている。

随神門は切妻、檜皮葺、三間一戸、八脚単層門。拝殿は割拝殿形式、入母屋、銅板葺、平入、正面軒唐破風。

また、境内社に五大神社がある。

なお、式内社「高座神社」の論社は他に、市内青垣町に式内及び当社と同名の神社がある。

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高座神社 兵庫県丹波市山南町谷川
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