桃山期に信濃を勧請、横須賀の中核、三浦半島唯一の酉の市
[住所]神奈川県横須賀市若松町3-17
[電話]046-822-0208

諏訪神社(すわじんじゃ)は、神奈川県横須賀市若松町にある神社。近代社格では村社。京急本線の横須賀中央駅すぐに鎮座している。参拝すれば、御朱印を頂ける。

社記によれば、安土桃山時代の天正元年(1573年)3月12日、信濃国諏訪明神の御分霊を勧請して創建したという。

往古、当社は三浦郡横須賀村中横須賀、現在の下町商店街地区の瀧にあり、後背の丘陵は海中に聳立し、はるかに江戸湾を一望に収めた。

波浪の響く音が絶えず、散在していた当地住民は主に漁業で生計を立て、そのため、当社も漁業の守護神として崇敬を集めたという。

御祭神は建御名方命。殖産開拓、勇武の神だという。江戸時代後期の享和元年(1801年)8月、本殿・拝殿の造替があった。

明治になり、横須賀軍港が設置されたことにより、転入者は年々増加、付近の付近の山崖を切り崩し、埋立てることになり、当社の存続が危ぶまれた。

その時、3人の篤志家が所有地を寄進し、社殿を奉遷したのが現在地である。

ちなみに、この付近一帯の埋立て工事は主に高橋勝七氏によって施工されたため、その屋号の若松屋から現在の町名が名付けられた。

大正11年(1922年)5月、村社に列し、さらに同年9月には神饌幣帛料供進社に指定された。大正12年(1923年)、現在の社殿が造営された。

市の中心である下町商業地域の中核をなす神社として、御神威高く、特に5月の例祭と11月の酉の市(境内社大鷲神社の例祭)は下町の風物詩として広く市民に知られている。

その例祭は、5月25日に近い土・日曜日。神恩に感謝し、氏子崇敬者の息災と繁栄を祈願、土曜日は夜間に万灯神輿の町内渡御、日曜日は大通りで下町神輿連合渡御がある。

2月には節分祭がある。豆の入った袋には菓子や雑貨類などが当たるクジが入っており、これを拾う人が境内いっぱいに詰めかける。甘酒の振る舞いもある。

境内社に、水天宮(天御中主神・安徳天皇・建礼門院平中宮・二位尼平時子)がある。幕末の嘉永元年(1848年)、福岡県久留米市の水天宮を勧請したもので、安産、子育て、水難除の神。

大鷲神社(天日鷲命・日本武尊)は、創建年代は不詳だが、古くから当社の境内に鎮座。11月の酉の日は三浦半島唯一の酉の市が立ち、賑わう。酉の市がきっかけで、きんつばが名物になった。

稲荷神社(宇迦御魂神大市姫神)は、三富稲荷とも称し、京都伏見稲荷大社を本宗とする。殖産興業神、商業神。

なお、当社は、横浜市栄区公田町の神明社などを兼務している。

【ご利益】
産業振興、事業成功、大漁満足・商売繁盛、武運長久・勝運(公式HP
諏訪神社 神奈川県横須賀市若松町
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諏訪神社 神奈川県横須賀市若松町の御朱印