鎌倉権五郎景政が館を構えた地、天正年間に御霊谷戸を勧請・創建
御霊神社 東京都八王子市館町1271-1
[住所]東京都八王子市館町1271-1
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御霊神社(ごりょうじんじゃ)は、東京都八王子市館町にある神社。京王高尾線の狭間駅から1キロほどの地に鎮座する。御朱印の有無は不明。

大木に囲まれる中に社殿があり、清浄な雰囲気。社殿や社務所は後述のように平成になり建て直したもので新しい。境内もきれいに整備され、その中に古い石碑や手水盤、力石などが置かれている。

御祭神は鎌倉権五郎景政。近隣の神奈川県一帯には多い社名と御祭神ではあるが、当地は鎌倉景政本人ゆかりの地であり、珍しい。

平安時代の康平5年(1062年)、景政はいわゆる前九年の役に陸奥守だった源頼義とその子義家に従い16才で出陣し、奥州の阿部貞任を討伐した。

その後、義家の命令により景政は現在の当社附近に館を構えた。応徳3年(1086年)、いわゆる後三年の役で再び義家に従い、出羽の清原家衡を討った。

その途中、景政はこの館に立ち寄ったという。さらに、この地で景政は討ち死にしたとの伝承も残るという。どちらにしろ、この由緒が地名の館町の起源である。

当社の創建は、安土桃山時代の天正年間 (1573年-1593年)。もと御霊谷戸に祀られ、御霊大明神といわれた社を、八王子城主北条氏照の家臣近藤出羽守助実により移された。

御霊谷戸は慈眼寺村で、今の元八王子町とされる。当社の北方、JR高尾駅を超えさらに進んだ地で、中央自動車道の手前。現在、その地にはやはり御霊明神とも呼ばれる御霊神社が鎮座している。

当社では、江戸時代初期の慶安2年(1649年)に神像を彩色、その前期の元禄8年(1695年)8月23日には社殿を再建した。昭和42年(1967年)、拝殿を新築した。

玉垣は、氏子崇敬者の寄付により再建された。平成11年(1999年)7月23日、境内地の一部が湯殿川改修工事のため、東京都に買収された。

これを基金に、社殿82.24平方米 社務所125.87平方米と手水舎、御神木舎及び鳥居を新築、境内全域にわたり整備改修を行った。

祭りは昔、11月15日に行われ、当地では篝火を焚く神事があったと伝えられている。これは、景政が奥州凱旋の時が11月15日だったため。

寒い頃だったため、村人は篝火を盛んに焚いて、景政の凱旋を歓迎したという。現在の例祭は8月、夏祭りとして行われている。

【ご利益】
諸願成就
御霊神社 東京都八王子市館町
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