五郎権現社とともに下作延村の鎮守、八坂・稲荷を合祀
[住所]神奈川県川崎市高津区下作延520
[電話]044-522-4844 - 稲荷神社

神明神社(しんめいじんじゃ)は、神奈川県川崎市高津区下作延にある神社。下作延神明神社(しもさくのべしんめいじんじゃ)とも。中野島稲荷神社の兼務社である。御朱印の有無は不明。

創建年代は不詳。江戸時代後期の『新編武蔵風土記稿』下作延村の条に「神明社」とあり、五郎権現社とともに村の鎮守だったとある。御祭神は天照大御神

同書には他に、「牛頭天王社」「稻荷社」が記載されている。稲荷社以外の三社は、東向きとの記載がある。

・五郎権現社…村の南の字根もちり、丘の上の小祠、例祭は9月23日
・神明社  …五郎権現社と同じ地、本殿と拜殿、例祭は8月19日
・牛頭天王社…八坂社とも。村の北の字北谷、社殿、例祭は6月7日
・稻荷社  …八坂社の北、字北谷

以上すべては現在、当社に合祀、まとめられている。

現在までに相殿には、五郎社・御霊社とも呼ばれ、現在は川崎御霊神社とも言われる五郎権現社の御祭神である五良神(御霊神とも)と、牛頭天王社の御祭神である須佐之男命を祀る。

もっとも、御霊神は不詳。『新編武蔵風土記稿』にも祭神不詳とあり、江戸後期にはよく分からなくなっていたようだ。

境内末社として、本殿左後方に稲荷社がある。また、他に本殿の右側に御嶽社があり、獅子社がある。

例祭は9月28日に近い日曜日で秋季例大祭。その前の土曜日が宵宮祭で神幸祭。1月1日が歳旦祭で元旦祭、7月10日が祈年祭で夏祭り、8月15日が慰霊祭、12月29日が大祓式。

拝殿に向かって右手奥に二つ手水鉢がある。一つは、江戸時代後期の嘉永2年(1849年)8月のもの、もう一つは、昭和5年(1930年)3月9日のもの。

参道の石段を上り切った所に明治4年(1871年)8月と記された幟旗用の支柱がある。その幟旗は江戸期のもので、かなり傷んでいるが、複製が現存する。

拝殿前には昭和13年(1938年)5月と記された幟旗用の支柱もある。近年、隣接地から江戸期作と思われる狛犬と、御霊社の石の祠の笠部分が出土した。

境内には戦没者慰霊碑があり、御神木にはスタジイのほか、銀杏・松・楠(昭和天皇御在位六十年記念樹)がある。

【ご利益】
開運招福、厄災除け、諸願成就
神明神社 神奈川県川崎市高津区下作延
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